４２ ページ42
『き、聞いてたの……？』
「話しかけようとしたら、たまたま聞いちゃっただけですよぉ〜」
ジュンはからかうように誤魔化しながら笑っていた。
『あ、あれはつい口から出ちゃいまして……。
一度あげたくせに何言ってんだかって感じだし、あの子が素直に返すとも思ってなかったんだけど……。
……でもあの子、違う人のサインならもっと嬉しかったとか言うから……なら返せよって強く想ったんだよね』
Aがそう言うと、ジュンは一瞬驚くと、嬉しそうに「へぇ〜」と声を漏らした。
「アンタって、意外と情熱的な人なんすね」
『え、それが普通じゃない？』
「まぁそういうことでいいっすよ。
……あーあ、握手会の時、茨の方に行っちまったことの文句の一つでも言ってやろうと思ってたのに、言う気失せちゃいましたよ」
そう言われAはそのことも今思い出し弁明した。
『ち、違うの！あれはあの子に前誰が好みか聞かれた時に、たまたま茨くんを選んだのを覚えられてて、それでっ』
「”茨くん”？オレのことは”漣くん”なのに？」
『え”、いやそれは、皆が「茨くん」って呼んでるからであって……』
「オレだって割とファンからは「ジュンくん」って呼ばれてますけどぉ？」
ジュンの返しにぐうの音も出ないA。
マスクにサングラスで表情が読めないので、一言一言に圧を感じてしまう。
『じゃあ「ジュンくん」って呼ぶことにします』
「あっさりっすね。まぁ、そういうの嫌いじゃないですけど。
んじゃ帰りましょうか。もう暗いですし、家まで送りますよ」
『え？家？』
そう言われ振り返ると、そこにはタクシーが到着していた。
「今日来てくれたお礼なんで」
『あれこれ聞く前に仰ってくださりありがとうございます。
お言葉に甘えさせていただきます』
Aは疲れていたこともあってか、すんなりタクシーに乗り込んだ。
道中、ジュンに今日のライブの感想や物販で買ったものの話などをした。
茨のブロマイドを見せた時は、少しだけ嫌な顔をしていたが、Aはそれに気付くことはなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 427人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆるちゃ(プロフ) - あかん…これめっさ好きだわ(((更新する度楽しく読ませてもらってます！このご時世、体調に気をつけて自分のペースで更新頑張ってください！((ʚ( ˙꒳˙)ɞ)) (2021年10月18日 21時) (
レス) @page32 id: d89ed09d29 (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - ちなみに！私は零くん最推し、あんでPです！ (2021年10月7日 1時) (レス) id: c34c33be6a (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - あと第五人格に反応してしまいましたw 私もやってます(現 庭師B)！めちゃくちゃジュンくんとフレになりたいって思いました(●︎´▽︎`●︎) (2021年10月7日 1時) (レス) id: c34c33be6a (このIDを非表示/違反報告)
夏芽(プロフ) - 初めまして！EXCEED聞いてからジュン君が気になりだして、夢小説が読みたくなった者です。楽しく読ませて頂いてます！ (2021年10月7日 1時) (レス) @page11 id: c34c33be6a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - とっても面白いです〜！！続き待ってます！ (2021年10月5日 23時) (レス) @page20 id: cdf713c673 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2021年10月1日 21時
