六話 ページ13
敦「…じゃあいきますよ」
「どーぞ」
敦はゆっくりと私を抱き締めた
…意外と大きい
私の頭が敦の心臓の辺りにあるから、心臓の音がよく聞こえる
あと、あったかい
…何か落ち着く
そろそろ10秒経ったかな
カチッ
何処かから音がした
きっと扉が開いたんだろう
離れようと思って少し動いた
でも敦の手が離れなくて、離れられなかった
「…敦?」
どうかしたんだろうか
敦「えっ、あ、ごめんなさい!」
敦はパッと私を離した
「謝らなくてもいいのに」
私はケラケラと笑った
敦の顔が少し赤くなった気がした
「じゃあまたね」
敦「は、はい!」
私は扉を出た
その先は執務室で、何故か時計は動いていなかった
私はもう一度仕事を始めた
__
_
敦side
「あったかかったなぁ…」
Aさんが居なくなった後の部屋で呟いた
Aさんは、僕の腕の中に収まってしまうくらい小さかった
あったかくて、本当はもっと抱き締めていたかった
でも名前を呼ばれたから慌てて離した
『謝らなくていいのに』って云って笑った顔がとても綺麗だった
…僕に振り向いてくれないのに、そんな笑顔を見せるなんて
「貴女は意地悪です」
でも、きっと僕は憎めないんだろうな
綺麗な笑顔を見せてくれる貴女が、好きだから
☆。.:*・゜
報われない恋 好きです
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薊(プロフ) - あ… 済みません 間違いです 忘れてました 夜までには全部直しておきます コメントありがとうございます! (2019年6月24日 7時) (レス) id: 449bdc9a82 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - すみません!芥川君の呼び方が、龍君から芥川君には戻っているのですが、これは間違いでしょうか? (2019年6月24日 1時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薊 | 作成日時:2019年1月30日 19時