＊ ページ24
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.
志「…な、に…今の、」
静かな道に突然響いたガラスが割れるような音
そして
私たちが立ち止まった先には今
廉「……っ、」
タッ…
紫「廉っ…！」
ガチャン
廉「叔父っ…
パリーンッ…
志「きゃっ…」
「いやっ…」
玄関の扉の向こうから
間一髪、廉と扉の隙間をすり抜けて
外に飛び出てきた小さな瓶
紫「隆、さん…？」
数年ぶりに見えたその姿は、まるで初対面の男性だった
.
紫「隆さん、こんばんは…すいません急に…あの、」
玄関口で呆然としてる廉の代わりに
紫耀がそっと声をかける
私と志乃は、その後ろを付いて入り
何とか玄関を閉めた
広いとは言えない部屋の床には
沢山のお酒の空き缶や瓶が落ちてて
タバコの匂いが充満していた
紫「隆さん…」
隆「……廉、」
廉「…な、に…」
よろよろとこっちに近づきながら
少しだけ懐かしさの残る声で廉を呼ぶ
でも
隆「お前…どこ行っててん、今日。」
そのズンと重たい雰囲気に、目の前の廉が1歩後ろに足を引いたのが分かった
.
廉「どこ…って…花火大会…行ってくる言うたやん。」
隆「花火…？」
紫「そ、そうそう、海の花火大会！今年から復活したんす
よ。だから俺たち4人で…
隆「…んなもん…、何がええねん。」
紫「あ、あぁいや…まぁ、それを言われるとあれなんすけ
ど…あは…」
隆「ええなぁ、お前らはまだそうやってヘラヘラ楽しくで
きて。廉まで一緒に。お前もなかなかのもんやんけ。
花火なんか火の付くもん…いつの間に好きんなって
ん。」
廉「……、」
志「ヘラヘラって…」
紫「いや、廉は別に…俺らが誘ったんすよ！な？」
廉「……。」
あんなに優しかった隆さんは
本当この人と同じ人だったんだろうか…
少し、怖いとさえ思ってしまうその風貌に
私たちは言葉を発するのも一苦労だった
隆「なぁ廉、お前火怖かったんちゃうんか。俺とお前は
タバコの火以外嫌いやって。そうやろ？」
廉「……。」
隆「もう大丈夫とか、そんな訳ないよなぁ？あんなん忘れ
る訳ないもんなぁ？」
.
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ほるる(プロフ) - みりさん» えー涙 ありがとうございます！そんな風に読んで頂けたなんて…私が泣きそうです。これからも頑張りますね！こちらこそよろしくお願いします！ (2022年8月17日 18時) (
レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
みり(プロフ) - もうほるるさんの作品最高すぎます！もう後半は号泣でしたwとても面白かったです！次回作も楽しみにしています！よろしくお願いします！ (2022年8月17日 17時) (レス) @page39 id: 10f20a389a (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - どるんさん» ありがとうございます。割と簡潔に終わってしまった作品ですが、そう言っていただけると書いて良かったと思えます。今後ともよろしくお願いします。どるんさんも、お身体お気をつけて。 (2022年8月4日 18時) (レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
どるん(プロフ) - 先日はありがとうございました！今回のお話もとても面白かったです。後半は、更新される度涙しながら読んでいました。遅ばせながら、こちらから。完結おめでとうございます。次回作も楽しみにしております。コロナや猛暑が酷いですから、お身体ご自愛くださいませ。 (2022年8月3日 23時) (レス) @page1 id: 3403696d31 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - 咲さん» こちらこそ、いつもありがとうございます。更新が遅くなって申し訳ありません。アイディアもありがとうございました。 (2022年8月1日 15時) (レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2022年7月31日 11時
