寄りかかる ページ1
「お願いだから転院してよ〜」
「そのお願いには応えかねます」
「お前、ホンットに頑固だなァ…………」
この押し問答は何度目か
頑固なのはあんたも同じだろ
普段ならぺろりと口にするが、今回ばかりは言う気はない
水城さんがこうも食い下がるのは、本気で俺を心配してだと分かってる
「じゃあ、せめてAちゃんとは別部屋にしてよ」
「そしたらここに居る意味がないでしょう」
「俺は、お前に死なれたくないんだよ〰️」
「はいはい。いいから落ち着いて」
「てめえなァ！駄々こねてるのはお前だからね！？」
例のメモの意味は解らないものの、注射針に塗られたものと、味噌汁に混入されたもの
どちらの青酸ナトリウムも同じものだと判明した
どちらも同じ人物によるものと、捜査上では考えている
「状況だけを考えると、どうしてもAちゃんも容疑者の可能性が出てくるんだって！」
「それは何度も聞きました」
「俺だってあの子を疑いたくないよ？チョーッ絶！いい子だし」
俺も認めたくないわけではない
あらゆる可能性を考えることが重要だとはわかっている
「だけど、藤代が帰って俺たちが戻るまで、記憶が曖昧だって言うんだよ
指紋も両方出てるのAちゃんだけ！
Aちゃんが呪いの影響受けて、無意識にやっちゃってるかもしれないじゃーん」
「……………………………。」
あなたはそこが弱いんだよ
呪い云々でサツが動くな
「もしも、彼女が毒物を仕込んだとして。本当に俺を殺す気があるなら、どうして自分で未遂に終わるように仕向けるんです」
「だから、呪いが一瞬解けるんだって！！！」
そんな都合のいい呪いがあるか
「それか神谷のセクハラに耐えかねて、お前を遠ざけたいんじゃないの！？」
「誰がセクハラするんだよ」
「この間無理やりキスしてたでしょォ！？」
「許可は取りました。事後ですが」
「はあ！？」
愕然とする水城さん
「え〰️…………、何…………？いつの間に？
お前らそんなことになってんの…………」
俺だって好きだと言う気はなかった
懲戒免職の撤回すら心許ない状況で、無責任なことをしたとも思う
でも、自分の行動が制御できなくなってきたのも事実
それに過去に囚われてしまったままの彼女を救ってやりたいのも事実で
愛や恋を避けてきた俺だが、彼女が同じ立場で苦しんでいるということが逆に俺のたがを外した
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はむ(プロフ) - 涼嶺さん» うれしいコメントありがとうございます！ラストスパート頑張りますね！お話も終盤で暗めですが、後もう少し付き合ってもらえるとうれしいです(^^) (2019年10月20日 1時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
涼嶺(プロフ) - とても楽しく読ませて頂いてます！これからも頑張ってください！ (2019年10月20日 0時) (レス) id: 9bbe7fe112 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます！ (2019年10月11日 7時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 後戻りができないの話、誤字がありました。「それはだけは」ではなく、「それだけは」です。 (2019年10月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！助かります！ (2019年10月3日 17時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年9月16日 0時
