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「よかった…………居てくれた…………」
翌日
期待と不安が入り交じった心持ちで そ〰️っと路地裏を覗いてみる
「お前ぇ…………。マジで来たのかよ…………」
面倒臭そうにいいながらも、やっぱり少し場所を開けてくれる彼に
私の心は満たされる
そっと隣に腰かけると
「服、汚れんぞ…………立てよ」
そう言って ぺたんこのカバンに座らせてくれた
「あなたは優しいひとなのね」
「別に…………んなことねえだろ…………」
口調はぶっきらぼうだけど、私の周りの誰よりも彼は優しいひとだと思う
「お前ぇ…………名前、何？」
それを言ったらあなたも離れてしまうかしら
そう考えると胸が痛む
「あのね？よくわからないけど、私の名前を聞くとみんな離れていくの。だから名前は言わなくてもいい？」
こんなこと言うのは非常識かしら…………
少し不安になったけど
「まぁ、俺も今名乗ったら嫌がられるだろうしな…………」
不思議に思って見上げていると、彼は自嘲的に笑った
「俺の親父、横領の容疑かけられてんだよ。ニュースにも大々的に出てよォ…………
まぁ、お前ぇも…………嫌なら帰っていいんだぜ」
「どうして？」
「ぁあ？」
「本当かどうかはわからないにしても、横領はあなたがした訳じゃないんでしょ？」
「…………俺がどこから横領すんだよ」
「ほら。…………親がそうなら、子供も…………なんて、私 おかしいと思うけど」
「………………………………。お前ぇみてえなヤツばかりじゃねえんだ。俺のダチはみんな手のひら返したように離れていったよ…………」
遠くを見ながら呟く彼
あなたも私と同じなのかしら
「帰らねえの？」と言った彼へ 返事をする代わりに
そっとその手を握ってみた
ひとの体温って心地いいのね
物心ついて約十年
はじめて感じた幸せに 思わず目を閉じる
「変なヤツだな」
喉奥でくつくつ笑っている彼が、握った手に力を込めた
それからは毎日路地裏に通った
家に帰っても無関心な両親
兄が私に向ける目線は相変わらず陰湿で気持ち悪くて
私の居場所は彼のとなり
拒否されないのをいいことに
日が陰るまでの放課後の時間、いっしょに過ごすのを大事に思っていた
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はむ(プロフ) - Kurumiさん» こんばんは！コメントありがとうございます(^^)そんな風に言っていただけるなんて、ホントにホントにうれしいです！なかなか進まなくて申し訳ないですが、がんばります！ (2019年5月23日 21時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
Kurumi(プロフ) - こんばんは、続きが気になっていたので更新して頂いて、とても嬉しいです。毎回、ドキドキワクワクキュンキュンしています。 (2019年5月22日 22時) (レス) id: 75910d6f0a (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます！この話一旦休憩するか迷ってたのですが、元気出ました！うれしい言葉をありがとうございます！がんばりますね( ｡ﾟДﾟ｡) (2019年5月16日 8時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - いろいろ感想を言いたいのですが長くなってしまうので一言だけ…ほんっとに最高です！！続き楽しみにしてます(*´∀｀*)作者さんのペースで頑張ってください(^_^)v (2019年5月16日 8時) (レス) id: e9716c5c75 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 青菜さん» 青菜さま！！こちらでもコメントうれしいです( (*ToT)相変わらずゆっくり進むかと思いますががんばりますね！元気をもらいました！ありがとうございます！！！ (2019年4月6日 14時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年4月5日 23時
