3 ページ3
「サトシ…………お前ぇふざけんなよ!?
何で俺が髪を黒くしなきゃなんねぇんだ」
「仕方ねぇだろ…………てめえが素行悪すぎっからそれくらいしねぇと社長が納得しないじゃねえか」
「じゃあお前ぇが婿にでも行っとけばよかっただろうが」
「…………………………それは………………すまねぇ」
勤務も終わってサトシの野郎を無理矢理居酒屋まで引きずり込んだ
今日はお前ぇ泣くまで奢らせてやるからなァ…………
目の前でちびちびちびちび日本酒嗜んでやがるでかい男を睨み付ける
俺ぁこの髪の色が気に入ってんだ
なんなら高校の頃からずっと銀髪でやってんだよ
令嬢との縁談つー謂わば強制結婚だけでも面倒臭ぇのに
なんで髪まで染めなきゃならねぇんだ
「すまねぇな、相良…………でもてめえは俺に借りがあるからよ」
「うるせぇなぁ!いつまでそれを引きずってやがんだ。だいたい借りはひとつだ。今回俺が我慢するのは二つじゃねえかよ」
「まぁまぁ、ほらあれだぞ。あんまり細かいこと気にすると徐々に抜け落ちていくから…………毛が」
「余計なお世話だクソ野郎が………………!!俺にはそっちの心配はねぇよ」
んっとによォ…………コイツと話してても埒が明かねぇ
のらりくらり交わされるのにいい加減ムカついた俺は 呑むのに集中することにした
「なぁ、相良。てめえに拒否権は全くねぇが、本当にいいのか。髪はまぁ、後で戻すにしても将来の伴侶が決まっちまうわけだろ」
「あぁ、そっちはどうでもいいから気にすんな」
つーか拒否権ねぇとか半ば脅しじゃねぇか
断らせる気ねぇならわざわざ聞くなよ
「女なんて散々遊んできたがどれ選んでも同じだろ。家柄がいいならそれに越したことねぇよ」
目の前のグラスをぐいっと飲み干す
「すんません。獺祭と刺身の上、あと牛叩きの握り」
はいよ!という声が響く
「んでもってサトシ、今日はお前ぇの奢りな」
激しくむせこむサトシを余所に俺はまた杯を空けた
236人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はむ(プロフ) - 蛇姫さん» 蛇姫さま 2回目のコメントありがとうございます!スッゴくうれしいです!鬱展開でもお付き合いくださってありがとうございます!ゆっくりですががんばりますね(*^^*) (2019年3月27日 1時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
蛇姫(プロフ) - 作品読ませてもらってます。心が温まります!相良さんの優しい雰囲気がすごく好きです。作者さんのペースで更新頑張ってください!応援してます (2019年3月25日 11時) (レス) id: c00677cd65 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 青菜さん» 青菜さま うれしいです!私もいただいたコメント何度も読み返してしまいました!ゆっくり更新で申し訳ないですが、これからもよろしくお願いします!! (2019年3月3日 15時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
青菜 - めちゃくちゃ好きで何度も最初から読み直してます。更新大変だと思いますが頑張ってください! (2019年3月2日 23時) (レス) id: dec0cd6493 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 蛇姫さん» 蛇姫さま 楽しみにしていただけてうれしいです!なかなか今回は書くのが進まないので、コメントすごくありがたいです! (2019年2月27日 23時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はむ | 作成日時:2019年2月16日 21時