ひみつな恋 ⑥ (ページ14)

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「宏くん？」

「Aちゃん。熱で辛かったのに、1人にさせてごめんね。」

「ふふっ、どうしたの？私、子どもじゃないしそんなの平気だよ。」

「Aちゃん、キスしてもいい？」

「それは風邪が感染るから、ダメだよ？」

「舌、入れないよ？」

「ダ、ダメっ！そういう問題じゃないよぉ。」

舌、入れないよ？って言っただけで動揺するAちゃんがたまらなく可愛い。

「じゃあ、Aちゃんのどこにならキスしてもいい？」

「え……どこ……？えっと、……ほっぺ？ふふっ、わかんないよぉ。」

「んははっ。じゃあ今日は、このプニプニのほっぺで我慢するね。」

「ふふっ。」

ちゅっ……

「まだほっぺ熱もってるね。Aちゃん汗かいてたから着替えだけ用意したんだけど、どうする？温かいタオルで拭いてあげようか？」

「自分でできる！！」

「ふふっ、すぐ持ってくるから待っててね。」

「ありがとう。」

Aちゃんの頬が、更に紅くなったのがわかった。

熱めのタオルをAちゃんに手渡してから一旦寝室を出て、Aちゃんが着替え終わるのを待った。

「宏くん…終わった。」

「大丈夫？フラフラしてない？」

「うん。」

寝室から出てきたAちゃんは、歯磨きしたいと言った。

「でもその前に、なにか食べよっか？」

「うん。」

「何が食べられるかなー。おいで。」

Aちゃんを正面から抱っこして一緒にリビングに入ってソファーにそっと降ろした。

冷蔵庫からコンビニで買ったゼリーを開けて渡すと、全部食べてくれて安心した。

「もう歯磨きして寝たい。」

「ん、じゃ行こー。」

「ありがとう。」

また同じように洗面所へ行ってからベッドに横になった。

「寝る前に熱測ってみようね。」

Aちゃんの脇に挟んで測ると、37.2℃まで下がっていた。

「下がってきてよかったね。またいっぱい寝ていっぱいご飯食べたら元気になるよ。」

「うん、おやすみなさい。」

あ、やべ。忘れてんじゃん。

「Aちゃんっ。ヒロちゃんに連絡した？」

「あー……してなかった。」

「事情説明したいから、俺からヒロちゃんに電話してもいい？」

「うん、ありがとう。」

Aちゃんの携帯からヒロちゃんに電話を掛けた。

昨日雨に濡れて風邪を引かせてしまったことを謝って今日もうちに泊まることを伝えると、ヒロちゃんは妹が迷惑かけて申し訳ないと頭を下げた。