ヤンデレだらけの短編集２【ヘタリア】

愛して、捨てないで【立】リクエスト ページ10

【何気ない日常の話】
トーリスside







今日も、朝早く起きて朝食を作る。



美味しいって言ってくれるといいな。



今日も寒いし、コーヒーも淹れておこう。



Aちゃん、いつも砂糖沢山入れるんだよね。



甘党で可愛いけど、病気にならないか心配。



あ、起きたかな。



部屋から物音がした。




　 『おはよう、今日も朝ごはんありがとう。』




　 「いいよ、俺が作りたくて作ってるんだし。」





机に皿を並べていく。



二人で食べるには少し豪華なくらいが一番いい。



だって、その方が毎日記念日みたいで楽しいだろ？



部屋の中も寒いんだから、たくさんエネルギーを蓄えないとだし。





　 「砂糖は何個いれる？」



　 『５個。ミルクもいれてね。』



　 「あはは、今日もたくさんいれるね・・・・。」



　 『だって甘い方が美味しいんだもん。』





子供みたいに言うAちゃん可愛い・・・。



でも、流石に体が心配だよ、はは。





　 「『いただきます。』」





ホットケーキを口いっぱいに頬張るAちゃん。



メープルシロップが口につかないように、
気を付けて口に入れていく。




毎日見ている光景なのに、飽きないなぁ。




これは、やっぱり愛によるものだよな。




自分でしておきつつ、恋の力には本当に驚く。




Aの事となればいつもしない様なことでも出来る。















例えば、こんな日常を続ける事。



彼女を、一切外に出さない事。





怖かったんだ。



外にでたまま彼女が浮気したら？



自分の家に知らない男を呼んだら？



捨てられたら？



俺にはAちゃんしかいないのに。



それなのに、Aちゃんには他がいる。



いくらでも、代わりがいる。














そうやって、ずっと悩んでるのが嫌だった。




怖くて、毎日が辛かった。




だから彼女を誘’拐して、監’禁した。




これが監’禁だってバレない様に、

楽しい当たり前の日常を演じながら。





だって、俺にはAちゃんしかいないんだから。



箱庭の中で、一生一緒にいたいから。






だから今日も、温かいご飯をつくる。



扉を叩く音を気のせいだと笑って、
電話の着信音を切る。




他の誰にも邪魔させないよ。


俺だけがずっと一緒にいるから。


だから安心してね、Aちゃん。

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