幽霊＿RED ページ19
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��108番の対価は10分だ��
『じゅ、10分？！10分しかないの？！』
��平均は3分と言われている。10分は良い方だ。��
『………ぇぇ…………でも短いな…』
��いいか、108番。1ヶ月の対価が10分。
10分を超えて話し続けると、2ヶ月分目に入る��
『え、じゃあ、20分翔くんと話せるってこと？』
��そうだ。だが、2ヶ月分を使い切ると迎えが来る��
『…………そっか…1年終わったのと一緒だもんね』
��判断は108番に任せる。思う存分話してきなさい��
『…………………ありがとう、死神さん』
＿＿＿＿対価。
僕の人生に対する対価は、
生きている人と話せる時間のことで、1番良い対価。
与えられた時間も10分と良い方なんだって。
対価を使うか使わないか、それは僕たちの自由。
使えば喋れるけど、
1年のうちの1ヶ月がたったその数分で終わる。
使わなければ喋れはしないけど、
翔くんの隣に１年間ずっと居続けられる。
僕は使わないって思ってたけど翔くんに喝入れなきゃ。
……………今日が、その時。
『……しょ………翔くん……』
「……っ？！……………」
『翔くんっ、分かる？聞こえる？見えてる？僕だよ』
「っじゅ、ん？…おま、…ど、して…ぁあ、そっか…
…寂しいんだろ…おまえ…俺いなくて寂しいんだろ」
『っん、さみしい、さみしいよ、しょおくん…っ……
ごめ、なさい…しょおくんごめんなさいっ……』
「っっ…じゅん、じゅんっ…なんでおまえ…
なんで俺置いてくんだよっ…ひとりにすんじゃねーよ」
『ごめん、ごめんねっ、しょおくんっ。』
しょおくんに、僕が見えてる。
しょおくんに、僕の声が届いてる。
ぼく、しょおくんに、抱きしめられてる。
時間制限があるのに涙が止まらなくて、
震えが止まらなくて、くるしい。
もう二度と触れられないと思ってた僕のしょおくん。
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伶(プロフ) - Nerineさん» こちらの作品まで読んでいただきありがとうございます…！私もお気に入りの物語の一つなんですが、長編では書けそうになかったので短編集に入れ込んでみました(o^^o) (2021年2月10日 22時) (
レス) id: 60c0109ce5 (このIDを非表示/違反報告)
Nerine(プロフ) - 幽霊で泣いてしまいました…何か考えさせられるお話ですね。 (2021年2月10日 14時) (レス) id: 9377f82fbc (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ﾄﾞﾘさん» ありがとうございます(o^^o)嬉しいです！これからもよろしくお願いします★ (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ナナさん» 長編ですよね〜〜私も恋しくなってたとこでした（笑）どういうの書こうかな〜〜 (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - あいさん» ありがとうございます！！続編に1票！了解しました^_^ (2020年5月30日 15時) (レス) id: dd27ca7218 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2020年5月9日 12時
