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6 - 本編 ページ6

【恐怖と怯え】 悪夢と優しさ





「どうして助けてくれなかったの?」
「全部あなたのせいよ。」


A
「…っ!」


じっとりと背中に汗をかいていた。
変な夢を見た。胸糞悪い。

気持ち悪い。


A
「….っう!」


慌ててトイレに駆け込む。


A
「ぅえっ…!ぅ、うぅ…。」


胃の中にあったものが全て戻される。
それが苦しくて、ポタポタと無意識に涙が零れた。


A
「…っ、ご、ごめんなっ、ごめんなさいっ…!」


誰もいない暗闇に謝り続けた。





五条
「おっはよー!」


私とは正反対で、朝からめちゃくちゃハイテンションな悟。
なんで朝からこんな元気なのこの人。


五条
「…どしたのA。」
「元気ないね?」


A
「別に。」


五条
「…。」


ふぁっと欠伸をし、悟を見上げる。
彼の銀髪が日光を受け、なんとも形容しがたい光を纏っている


五条
「A、ちょっとおいで。」


A
「え。」


急にぐいっと手を引かれ、私の部屋に連れて行かれる。


A
「な、なに?なにするつもり?」


変な事したら訴えてやると、そう言おうとした口は悟の手で塞がれた。


五条
「落ち着いて。」
「Aが考えてるような変なことはしないよ。」


私が考えていた事を見透かすような言葉。
いや、お前も少しは考えたんかい。


五条
「顔色が悪い、昨日寝てないでしょ。」
「僕に話してごらん。」


A
「…あのね、夢を見たんだ。」


それから私は昨日見た夢の事を話した。
その夢は助けられなかった両親への罪悪感から来るものだろうと悟は言った。


A
「…そんなのわかってる。」
「わかってるけど…。」


ポロポロと涙が溢れる。
そんな私を悟はじっと見つめていた。


五条
「A、おいで。」


先程とは違い、そっと私の手を引きベットに倒される。
ぼふっと音を立てて2人とも倒れ込む。
悟は私をゆるく抱き締めた。


五条
「…大丈夫だよ。」


優しい声で私の頭をふわふわと撫でる。


五条
「Aは何も悪くない。」
「だから、大丈夫だよ。」
「落ち着いて。」


トン、トンと優しく背中を叩かれる。


五条
「何があっても僕が守ってあげるから。」


あったかくて、いいにおい。


五条
「傍にいるから安心していいよ。」





優しさ。

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mito(プロフ) - ハナさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - いえいえ!これからも応援し続けさせて頂きます!頑張ってください! (2021年3月7日 18時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - ハナさん» ご指摘ありがとうございます!次回から気を付けて書きたいと思います! (2021年3月7日 17時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 更新頑張ってください! (2021年3月7日 16時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 面白いお話ありがとうございます!大変恐縮なのですが真依さんの「依」は「衣」ではなくニンベンのある「依」だと思います。指摘が間違っていたらすみませんがご確認の程宜しくお願い致します。 (2021年3月7日 16時) (レス) id: 07b8e9cde0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mito | 作成日時:2021年1月13日 21時

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