Her Days (ページ11)

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Asia Music Award ② ページ11

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《A side》

個人活動をする上で困ることは、
少なくとも二つあると思う。

一つ目、音楽番組で1位を取った後のアンコールステージ。

そして二つ目は、まさに今。

授賞式後の集合写真撮影の立つ位置はどこかということ。

今回の授賞式に集まったアイドルのなかでは、
SEVENTEEN先輩の次くらいに芸歴が長い。

あまりに後ろにいると後輩が気を使ってしまうが、
自分から前の方に出ていく勇気も持ち合わせていない。

こういう時にグループで固まっていれば、気楽なのに。

グループを代表して一人で参加していて、
勝手に仲間意識を持っていたNCTのドヨンさんは、
SEVENTEENのオッパたちに挟まれている。

今回の授賞式にいる人のなかで、
仲が良いのはSEVENTEENのオッパたちだけ。
公式の場だから近づきにくい。

CARATもBLINKも、
私たちが仲がいいことはよく知っている。

でも、他のアイドルグループや俳優さんのファンが集まる、
こういう公式の場では勘違いを避けたいのもあって、
かなり近づきにくい。

悩みつつ、ステージ後方に留まり続けてるけども。

「ZOE先輩、ステージかっこよかったです」

「僕たち、BLACKPINKのファンなんです」

「ZOE先輩、もっと前に行かれた方が…」

「ありがとうございます。大丈夫ですよ、気にしないで」

n回目のやり取り。

どうしたらいいんだ、これ。

後輩たちに気を使われている自分がいたたまれなくて、
途方に暮れた、その時だった。

「A！前の方空いてるからおいでよ！」

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