ただ愛する仲 Ⅳ【Hikaru.I】 (ページ7)

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辰哉 side

麗「…私に似てるわね」

辰「ふは、何がだよ」

麗「振り向いてくれない人を見つめてる」

話している途中で、どうやら無意識に
見てしまっていたようだ。

…いけないいけない。

辰「急げば今週中に処理出来るから〜…」

麗「彼女とも仕事の話ばかりなの？
　だからって未経験者に設計を任せるのは
　 …やりすぎなんじゃない？」

辰「彼女にはやる資格があるし」

麗「そう信じたいだけ。
　結局はいい人止まりよ？」

辰「…お前とこんな関係はもううんざり。
　彼女も、俺と同じ気分かなぁ…」

よく言えるわね、と鼻で笑われる。

麗「何、私を傷つけたいの？」

辰「なぁ、俺は意地っ張りか？
　感情に振り回されまいと努力してきたのにな
　全く自信ねぇんだわ。」

自嘲気味に笑って俯く。
今まで、上手くいかなかったことなんて無かったのに。

麗「…私を遠ざけたいなら弱音を吐かないで」

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