ただ愛する仲 Ⅱ【Hikaru.I】 (ページ26)

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『…高い！ご飯と同じ値段！』

照「いいからたまには甘い物も食べろよ」

ご飯のお金は私が、食後のデザートのアイスは彼が。
お高いアイスを奢ってくれた。

2人で歩きながら食べる。

『食べ物の好みが私と合わない』

照「それは確かに」

『あと……聞いたら失礼だと思うけど、』

照「じゃあ聞くな」

『答えなくてもいいから。
　 …その脚の怪我、どうしたの？』

気になっていた、大きな傷。
あの介抱した日からずっと気になっていた。

『かなり大きな手術の痕じゃない？』

照「溶けるぞ？早く食えよ」

『うわっ！……なんだか友達と話すみたいだね』

照「同い年だろ、友達じゃん」

『私たちが？誰に聞いたの、何年生まれ？』

照「質問ばっかだな、俺に気でもあんの？」

結局、質問には答えてくれなかった。
いつか聞ける日は来るのだろうか。

『あぁ、また先に行く！
　同い年だからってナンセンスだよ。
　友達になるにはお互いを知ってから！
　 …聞いてる！？』

照「はい、聞いてるよ、すごいね」

『ちょっと！』

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現場に帰ってくると、上司から頼まれごとをされていた。

照「…貸しですよ」

「ごめんなぁ、連続で日勤夜勤…ありがとう！！」

『…人の手助けはしないはずじゃないの？
　友人とか私を助けて、夜勤まで交代する。
　貴方って天の邪鬼だよね』

照「よく喋る女だ」

私がにやにやすると、肩を突かれた。

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照 side

”楽しそうだな？”

照「っ…、」

小さいあいつがせかせか動いているのを
窓から眺めていると声が聞こえた。

周りを見ても誰も居ない。

”何だよ”

照「っ黙れ…」

”恋愛中か？”

聞こえるはずのない声。

誰も喋っていないのに、俺だけに聞こえる声。

照「そんなわけ、ないだろ…」

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