ネージュに染まれ (ページ47)

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心臓一時停止ページ47

『ああ～人工的な涼しさ素晴らしき』

川で遊んでる皆んなを岸から見ていたものの
あまりの暑さにロッジに戻って涼んでいたら快適すぎて大の字で寝っ転がってしまうだらしない女

『こりゃ起き上がれん』

目を瞑ろうとした瞬間私の顔を覗き込んだ康二の髪から雫が落ちた

向「Aちゃん居らんな～思ったらこんなとこで涼んでたん？」

『快適すぎてお兄さん』

向「何言うてんの？てか、川入らへんのん？」

『康二も隣どうぞ』

向「もーうほんま自由やん」

とかなんとか言いながら私の横に大の字になる康二を見て思わず笑う

向「あのな、Aちゃんのその愛され方はどうなん？って俺思うねんけど」

康二の声も康二の関西弁もなんだか丁度良くて

『愛されてるわけじゃないからな～』

向「んー、じゃあ尚更どうなん？」

『理解できない？』

向「うん。理解しようとも思われへんかも
でも、寄り添ってあげたいなとは思う」

『ん？』

向「だったら俺らとか俺がその分傍におったらええだけの話しやんって」

私の手に康二の手が重なってそっと横を向けば康二は優しい目で私を見つめてた

『やっぱ康二は気持ちがいいね』

向「そう？なら今はそれでええけど
あー、でも触れられたくないその依存関係はどうにかしたほうが俺はええと思うで」

『そうなんだよねえ』

思ってることを自分ではなく他人に言われると他人事のようにやけに納得したりして

気付けば康二の顔がすぐ近くにあって、でもなんだか嫌な気にはならないんだよね

向「俺を使ったらええやん」

『ん？』

ゆっくり私の頬に触れた康二の手の温かさまでやっぱり丁度いい

向「俺Aちゃんが望むならいつでもどこでもそばにおったるで」

そんな目で言わないでよそんな顔で言わないでよ

『調子狂うからやめてよ』

目を逸らそうとした私の頬を両手で包み込むと優しい顔して笑うんだ

向「いつもの真っ赤な痕の分も俺に依存したらええやん」

え

と

心臓がドキッとした気がした