◇第二百二章◇ ページ9
神楽「婆さん、腹減ったアル。何か奢れヨ」
新八「すみませんお登勢さん……。うちにはもう米粒すら無くて……」
いつもと変わらない、可愛い声には似合わない口の悪い言葉と、若い声に似合わずしっかりした口調。一瞬で神楽ちゃんと新八くんだと気付けた。
お登勢「うちはアンタらにタダ飯食わせるために有るんじゃないんだよ。そんなに腹減ってるなら道に落ちてる草でも食ってな」
神楽「不味いから嫌アル。って、あれ?銀ちゃんにA?」
新八「銀さん、今日仕事じゃなかったでしたっけ?確か源外さんの依頼」
あまりにも普段通りの二人を見た銀時は、安心というよりも唖然としていた。
銀時「……今がその依頼中だ」
新八「本当ですか?またサボってるんじゃないでしょうね」
銀時「またって何だよ。これでも銀さん結構真面目に仕事してるからね」
いつも通りの会話を繰り広げる皆に、思わず顔が綻んでしまった。
お登勢「Aのその顔、どうやらただ事じゃなさそうだね。何があったのか聞いても良いかい」
貴方「お登勢さん……」
やはりお登勢さんだけには隠し事出来ないか。さすが歌舞伎町四天王の一人なだけあって、鼻が利く。
神楽「何アルか、銀ちゃんまた私たちに隠し事してるアルか?」
銀時「してねぇよ」
神楽「本当アルナ?もし嘘だったら私銀ちゃん許さないネ」
神楽ちゃんの真剣な眼差しに、これ以上隠せる事でも無いと悟ったのか真実を話す事にした。
貴方「銀時」
銀時「……分かったよ。しゃーねぇ、一度しか言わねぇからよく聞けよ」
あまりにも真剣な顔をしている銀時に他の皆もただ事じゃないと理解したらしく、一語一句逃さないように耳を傾ける。
銀時「実は神楽の酢昆布コッソリ一箱食ったのは俺だ。すまねぇな」
ガチトーンでそう吐き捨てたと同時に、神楽ちゃんの右ストレートが銀時の顔面に決まってしまった。
神楽「それは本気で許さないアル」
新八「というか、何真剣な顔でどうでも良い事暴露してんですか。暴露大会じゃないんですよこれ」
神楽「どうでも良い事ってどういう意味アルか!!訂正しろよ駄眼鏡!!」
新八「だって本当の事でしょ!!」
神楽「んだとコラァ!!」
酢昆布をお題に喧嘩する二人……いや、三人?思わず溜息を吐いてしまった。
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鬼灯(プロフ) - 初めまして…!!続き楽しみにしてました、既に好きです!!!!シリーズ最初にリンクの貼ってあったヒカリ証明論も聴かせて頂きました…滅茶苦茶に歌い方も好みでした((((これからも応援してます!! (2021年9月5日 18時) (レス) id: 9ea7ca46b0 (このIDを非表示/違反報告)
またまた - 初めまして!最高でございます、はい、、大好きです!!!!!これからも応援しておりまする!! (2021年8月4日 1時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - おかえりなさい!続き凄く楽しみにしてました。 (2021年6月19日 6時) (レス) id: 03c126c95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LAZU(らず) | 作成日時:2020年6月27日 8時