キミはオレだけのヒロインさま！/rt ページ23
「歳の数だけキスしてください」
年度末に向けて仕事が忙しいと最近帰りの遅い彼女がやっと帰って来たと思ったら鞄を投げ出して防寒の為に身に付けたマフラーとコートそのままソファに座っている俺の足元に抱き着いてきた。
しかもどこぞのキラキラ漫画界のヒロインが満天の夜空と花を背負って言ってくるセリフのような言葉も一緒に投げ付けてくるというおまけ付き。
「……少女漫画のヒロインにでもなったつもりか」
俺はわざとらしく大きな溜息を吐くと足元でバタバタ暴れ出しそのまま顎を俺の膝に乗っけてきた。
「疲れたん？」
帰り途中、風に煽られたのか少しだけ乱れた前髪を直すように撫でると��へ��の字に曲げた口そのままに「疲れた 甘える 私を少女漫画のヒロインにさせるのは彼氏の務め」などと聞いたこともない役目を突然押し付けられた。
「考えといてやるからとりあえずそのマフラーとコート脱げば？」
「えっちなのはティーンコミックのヒロインだからNGね」
「いらん情報植え付けるな」
ほんなら、普通のR指定とか青年コミックのヒロインならありなん？と聞けばきっと鉄拳が飛んでくるし軽く3日くらい無視されそうやからそれは別日のネタにして……と言うか少女漫画のヒロインにさせるってことは配役的に俺は少女漫画のヒーローか？！
読んだこともない漫画のヒーローなんて出来ん。
俺のそういう界隈の知識なんて壁ドンくらいやし、それも本来の意味とは違うかもしれん。
頭を抱えていたらウキウキで部屋着に着替えたAが戻って来てしまった。
「A、重大な事実に俺は気付いてんけど……」
Aは真剣な顔の俺の気迫に押されてゴクリと生唾を飲み込んでから「な、なに？」と割と真面目に心配してくれた。
「俺、少女漫画読んだことないからヒロインにさせてやれん……」
「いいよ！」
意外な快諾にホッとしたのも束の間、目の前に出された大量のコミックが俺の視界を支配した。
「この中からやって欲しいのピックアップするからそれの通りにやるだけの簡単なお仕事だから！」
パラッと試しにめくったページで1ページ使った黒髪長髪の男子高校生がシャボン玉が周りに散りばめられた背景の中で頬を染めながら「お前しか興味ねえ」と言っており聞こえる訳もないヒロインのドキンと言う言葉が文字化されていた。
「無理や」
こんなんするくらいならヒロインにさせてやれんて言うた後に顔腫れるくらい殴られた方がマシやった。
キミはオレだけのヒロインさま！/rt→←この世で最も高貴なチョコレート/ky
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luco(プロフ) - パンださん» パンだ様、コメントありがとうございます！読者様の楽しみになれて嬉しいです。今後もマイペースになりますが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年3月30日 2時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
パンだ - めちゃくちゃ面白くて楽しませて貰ってます！更新頑張って下さい！ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0ce8abb0bc (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ららさん» らら様、コメントありがとうございます！lucoを知って頂いた上に全作品お読み頂けて嬉しいしかないです！微微調整しながら今後もマイペースに更新していくのでこれからもよろしくお願いします＼(^^)／ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 最近、lucoさんの事を知って今めちゃめちゃハマってます、！！lucoさんが書かれた作品全部読ませて頂きました！！きゅんきゅんして幸せです！笑 これからも頑張ってください！応援してます！！ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 55f78e88a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2020年2月11日 1時
