想いを永遠にしよう ページ23
そのままわたしの肩に顔を埋めてきたキヨさんのふわふわとした髪に触れた。
思ったよりパニックにならなかったのはさっきから突拍子のないことをされ続けているからかもしれない。
��慣れ��と言うのは怖い。
睡眠薬を強制的に飲ますような人は正常じゃない。
一旦寝て頭がクリアになったせいも加担しているけれど皮肉にも新入社員として教えてもくれない仕事をこなし続けた努力がこんなとこで��慣れ��として出てしまっている。
実際、新入社員の時に何度も死のうと思ったし死ぬこと自体はあまり怖くない。
見た限り今は殺す為の紐もナイフも手には持っていない上にわたしの肩でキヨさんは泣いているし現時点では危険要素は限りなく低い。
その証拠に埋められた肩がじんわりと湿ってきた。
「キヨさん」
「5年は……なげぇ」
「そう、ですね」
キヨさんはわたしのことが 好き らしい。
さっきから異常行動ばかり起こしてるキヨさんに伝える情報としては良くないことだとは思ったけれど嘘は吐けなかった。
吐いたとしてバレた時が怖い。
ぐすぐすと鼻を啜りながら顔を上げてわたしの頬にそっと触れて視線を合わせてきたキヨさんは何度目かも、もうわからない質問を投げかけて来た。
「Aは��いま��俺のこと好き？」
「好きですよ」
もう友愛だとか憎愛だとか恋愛だとか考えるのは一旦放棄した。
目の前で目の下を赤くしたキヨさんの求めてる答えはそんなどうでもいい愛とかじゃないのがやっとわかったからだ。
「今のキヨさんは怖いけど……憎めないのは惚れた弱みなんですかね、好きですよ、いつものキヨくんも好きです」
ポタポタとわたしの頬に雫が垂れ落ちてきた。
「どんなキヨさんでもキヨくんでも好きです」
本音だった。
睡眠薬を強制で飲ませてきたりスマホ勝手に見られたりどこかに盗聴器仕掛けられてて生活音聞かれていたとしても、嫌ではなかった。
最初に刷り込まれた��実況者 キヨ��と言う人物を好きだという想いが強いのか、はたまたわたしも知らぬ間にメンヘラになってしまったのか、知らない人にされていたらそりゃ怖い。
でも怖くない。
悲しく寂しい冷たい��実況者��でも何でもない瞳のキヨさんを暗闇から救ってあげたい。
その想いは紛れもない愛だと認識出来た。
「……そっか……」
少しだけ笑ったキヨくんはゆっくりと口を開いた。
D.S.
「今ここで死んだらAは5年どころか永遠に俺のこと好きなままでいてくれんね？」
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なみの - えっ！？返信ありがとうございます・・過去作なので返して頂けるとは思ってませんでした。 (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» コメントありがとうございます。ヤンデレと言うより情緒不安定なだけのメンヘラになっちゃったような気もするのですが…エモ感じて頂けて何よりです！ (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ヤンデレキヨさん最高でした。エモ過ぎて泣いちゃった・・・ (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 末永くお幸せにいいいいいいい((殴 (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» コメント通知が死んでいて気付かずレスがかなり遅くなり申し訳ありません。感想コメントとても嬉しかったです。後半ネタばらしは最初から決めていたのですが私も書いてて楽しかったです。私がメンヘラヨさんを書くにあたって気にした点を全て気付いてくださり嬉しいです (2022年10月2日 22時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年10月14日 7時
