お話があります ページ34
早めに帰ろうと思っていたし「もう寝てる？今から帰るつもりやけど、もし時間があれば世間話とか、せん？」とLINEを送った。
我ながら不器用な文章の作り方やけど、これでもかなり自分で添削した今の俺が出来る最高傑作。
自分の話、実況の話、その他諸々の話なら、それなりに実況も10年もやってきたし言葉にするのも話すのも上手くできる。
好きな子には出来ない、のは、その経験が浅いからなのがよくわかる。
既読にならないことを見るともう寝てるか、風呂か、どちらにしろ今日は会えんやろ、そんでもここで朝まで時間潰すのは得策ではない。
やっぱり出掛け際の「心配しないで」がどうしても気になって仕方なかった。
あの時は敬語が抜けたのは親しくなった証拠だなんて呑気なことを考えていたけど、普通に考えて語気も強めだったし様子がおかしかった。
未だに既読にならない、少し心配の気持ちが大きくなってきた。
ガッチさんの言っていた「誰かの為に飯を作ることが彼女の中の存在理由じゃなきゃ問題ないか」と言う言葉が頭を駆け巡る。
「俺、帰るから、金いくらくらい出す？それとも精算した後に連絡くれれば……」
「帰んの？！」
キヨくんが驚きと戸惑いの表情で俺を見たと同時にその隣にいた彼女まで「えっ」と困惑気味な顔で俺を見てきた。
「何か問題でもあるんか？」
俺は怪訝な顔でキヨくんを見上げると、キヨくんは「今、遊戯王の話で盛り上がってたから、レトさん帰っちゃうのはもったいねーじゃん？」と立ち上がろうとした俺の肩を叩いた。
何も言わない俺に「あと1時間！」とお願いするキヨくんに続いて「1時間追加で」「さらに1時間」「最後に俺のターン！ドロー！1時間！」と意味のわからない遊戯王用語を多用した宮本さん、うっしー、ガッチさんに折れて「はいはい」と腰を下ろした。
寝てるなら会えないしちょっとくらい付き合ってやるか。
そう思った時間も俺には少しありました、ありましたよ？
「何でや、帰らせろ」
酔っ払ってると思い込んでいた宮本さんはほとんど酔っていなくて最寄りの駅をキヨくんが教えるとべろべろになったうっしーとガッチさんをタクシー同行して送るということになって、早々に居酒屋を後にした。
終電もないし俺もタクシーで帰ると言ったのに「待った」をかけられた。
もうその時点で深夜の1時30分。
俺の前に立ちはだかったキヨくんの後ろからひょこっと顔を出した彼女は意を決した様子で「お、お話があります」と言ってきた。
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luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» ずっと温めてきた作品だけに思い入れが強いので真っ直ぐに作品を読んで褒めて頂けて感無量です…！彼だからこの結末になって彼だからこその作品になった気がします。とp4の関係性が大好きなので気を遣って書いたので気に入って貰えて良かったです！ (2021年8月18日 0時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - 普段常識人だからこそこういう禁断の恋一歩手前のレトさんが凄く輝いている気がしました。lucoさんの人選が流石過ぎます。今回の世界線はそれぞれの立場が切な過ぎて胸痛いです。その分報われて感動でした! それに今回は特にtop4の関係性が見えて最高でした! (2021年8月9日 3時) (レス) id: d5158b45c8 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ゆりさん» ゆり様コメントありがとうございます！感情直球とっても嬉しいです！！読んで頂けて本当に感謝です（；_；） (2019年10月11日 11時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - すごくすごく好きです。お疲れ様です！ありがとうございます！！ (2019年10月11日 10時) (レス) id: 284b51d183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年3月8日 1時
