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たぶん、おそらく、どこかで ページ1

「おかえりなさいませ、清川様」

エントランスを抜けると笑顔で出迎えてくれるその人は初めて見たような顔だった。
どこかで見たことのあるような顔のような気もするけどここに泊まるようになってからは初対面だった。
ちゃらと俺の部屋番号も聞かず、調べることもなく、鍵を手渡してきた。
少し怪訝な表情をすると「あ、すみません、宮本から聞いていたものですから……」と少し困り眉になりながらも笑顔は崩していなかった。
「あー、あやちゃんね」とぼそりと呟くと彼女は少しだけ目を丸くした。
それでも営業用の笑みは崩さず「そうです、あやちゃんです」と俺の呟きにも即座に反応した。
仕事は出来る雰囲気は無さそうなのに頭の回転は早そうだな。
ぶっちゃけなまら若そうで幼い、言ってしまえば高校生くらいに見えるのに話せば話すほど言葉遣いや仕草から大人の顔が垣間見える。

まあ、恐らく襟足の髪が赤い若い私服の男性なんて俺くらいだろう、仕事が出来る有無を差し引いても部屋番号くらい覚えていたって何も不自然ではねーか。
何たってここはビジネスホテルだ。
ビジネスのリーマンが多いこの場所で俺みたいなもんは目立つだろう。
チラリと時計を見ると24時を過ぎた所だった。

「帰んねーの?」

彼女は受付にあるパソコンにちらと目線を向けた後に俺の方に向き直った。

「そうですね、明日の朝も清川様にご挨拶させて頂きます」
「俺そんなに早起きしねーよ」

ふふふ、と少し笑った彼女は「朝食は9:00までですよ」と付け加え柔らかな笑顔で「おやすみなさいませ」と丁寧なお辞儀をした。

エレベーターのボタンを押して待ってる間に、先ほどの彼女の顔を思い出す。
やっぱりどこかで見たことある。
乃木坂ちゃんの誰かに似てるとか?ドラマ見てて一瞬見た女優に似てるとか?
……多分、そんなとこだろう。

だって、俺はここに泊まったのは初めてっつか事の始まりは、俺の住んでるマンションが改修工事に入ることになったからだ。
最俺ハウスに住んでも良かったけど不動産会社と提携してるらしいここのホテルには既に住人分全額支払ってあるらしいし、朝食もついてる。
それにホテルで使った金は全額返って来るってこともあり気が向いた時だけ行くかと思ってチェックインしたのが始まりだった。
受付にいるのは女がほとんどで、営業用の笑顔がどことなく気持ち悪い印象が強かった。

泊まったことあるならこの気持ち悪い印象くらい、覚えてるもんだろ。

すこし意外なきみの素顔→



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作品ジャンル:恋愛
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luco(プロフ) - siratama〇さん» siratama〇様、コメントありがとうございます!初の学パロ以外での長編ですので読者の方の反応が気になっていたのですが好みと言って下さりとても安心しました。そして長編に対しての励ましのお言葉もありがとうございます!とても嬉しいです。頑張ります! (3月9日 22時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
siratama〇(プロフ) - 好みof好みです。長編苦手だと仰りますが胸を張って得意だと叫べるレベルで素晴らしいです。素敵なお話ばかりで読むのが楽しみの1つになっています。ずっと応援しております、頑張って下さい! (3月9日 20時) (レス) id: 1503b2e324 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:luco | 作成日時:2019年3月7日 1時

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