その嘘に甘える/uszw ページ38
気持ちを隠すのが下手なとこがダメだとよく言われるみたいで就活でもそこが弱点で大変だったみたいだけど、内定取れたらもうこっちのもんじゃん？
俺にとってはそこが可愛くてしかたねーとこなんだけどなぁ。
俺は飲み終わったコップをテーブルに置くとAの顔にずいっと自分の顔を近付けた。
「彼氏の心配くらいするのは普通だから恥ずかしいことではないのでは？」
「恥ずかしがってなんかないか、ら」
就活に悩んでいた時、そんなに辛いなら俺んとこ来れば？と言ったことがある。
「へぁ？」なんて変な声出した後、焦り倒して「ななな、なに言ってんの？！」と照れていた。
でも少し考えた後に「何かあった時に牛沢を支える為に働くんだよ」と言ってくれた。
意外としっかり未来を見据えてるAに惚れ直したしその話をした2週間後に内々定を獲得していた。
正直、就活中全然会えなかったからは久しぶりに会えた今夜くらい甘えさせて欲しかった。
「じゃあ、言ってよ」
「嫌だよ、何で？そんなに先生に拘るの？」
だって、生徒として先生って呼ばれる他にも看護婦が先生と呼ぶ可能性もあるじゃん？
様々な用途で使えるから1度言ってくれさえすればコスプレも頼みやすくなるかなって、まあ、そんなこと言ったら意地でも言ってくんねえから言わんけども。
「キヨが先生って呼ばれててAに先生って呼ばれんのもいいなって思ったから」
そこまで言うとAも満更じゃなさそうで俺を上目遣いで見てきた。
俺は眼鏡を外してずいっとまたAに顔を近付けた。
「ちょ、ちょっと近いです、せん……」
あ〜、何でボイスレコーダー持ってないんだともうあとちょっとで聞ける先生と言う呼び名に頬が緩んだ時だった。
「せ……先輩！……あ」
みるみるうちに顔全体を真っ赤に染めたAが「違う違う！ごめん！間違えた、忘れて！」と焦り出した。
俺は顎を摩って「イイ」と呟いた。
「懐かしいね、A、いいよ、前みたいに牛沢先輩って呼んでよ」
実は俺とAは大学の先輩、後輩で出会った頃はずっと牛沢先輩と呼ばれていた。
「せ、先輩」
「はい、何ですか？」
「牛沢先輩……大好きです」
俺が目を見開いて驚いてると「酔っ払った先輩は全部忘れちゃうから大サービスです」とふにゃと笑ったAに「酔ってないなんて聞いてない！」って怒られるのも悪くないけど、今日はこの可愛い彼女に甘えさせて貰うこととしよう。
「そうだね、じゃ、もっと甘えさせて」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「実況者」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
luco(プロフ) - かりんさん» かりん様、温かいコメントありがとうございます！gtさんのお話はなかなか慣れないのですが読みたい方がいらっしゃるので今回頑張りました！次回作も最後の方に出すつもりなので楽しみにして下さると嬉しいです！ (2019年8月6日 0時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 完結おめでとうございます！いつも楽しく読ませてもらっていました。gtさん大好きなので今回gtさんのお話が沢山あってとても嬉しかったです！次回作も読ませていただきます！ (2019年8月6日 0時) (レス) id: e9726304d4 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - りんご様、完結おめでとうのお言葉ありがとうございます！ドルオタなのでドルパロが大好きなもので.......お褒め下さり嬉しいです！頑張ります！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - こんばんは！完結おめでとうございます！ドルパロ良いですね！長編が楽しみです！頑張ってください！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - りんごさん» りんご様こんにちは！同担様でしたか！中々同士様がいらっしゃらないので嬉しいです。新作もお読み頂けてありがとうございます(*¨*)例に漏れずドルパロでしたがお褒め下さり嬉しいです。 (2019年7月29日 18時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：luco
| 作成日時：2019年5月18日 5時
