Bad End不可避の恋 ページ5
何がどうしてこうなったのか、愛菜にもはんちゃんにも「運命じゃん」と言われたけど、軽々しく運命なんて言わないで欲しい。
こんなガキに真剣になる成人男性が居てたまるか。
略奪愛も運命の言葉が似合う純愛も漫画の中だけで充分過ぎるほどだ。
大人だから、年上だから、このときめきは恋慣れしていないから、絶対そう。
そんなことを考えながら授業の初日、扉の前で自分の名前を探していた。
さっきから5分くらい探しても見つからない、え？何？書き忘れ？と思ってたら細く長い指が伸びてきた場所を目で見やると自分の名前があった。
「あった！……え？」
指の主を見上げると即座にバインダーで頭を叩かれた。
見下ろして笑いを堪える懐かしいその瞳を戸惑いがちに見上げた。
「6分」
「え？」
「名前探すの6分かかってた、さすがに節穴過ぎんだろ」
笑いを堪えきれないようでバインダーを持った手で口元を隠して笑っている。
「ちょっと！見てたんなら声掛けてよ！」
「はぁー、笑った、ほら行くぞ」
グイッと腕を掴んだ清川先生はスーツだけど暑いのか今日はワイシャツネクタイの出で立ちだった。
あ、前からだとわからないけど、えりあしの髪すごい赤い！
初対面がものすごい髪が傷んでるであろう金髪だったから驚きはしないけど、赤とは……それでも似合ってる清川先生はすごい。
席に着くと1番奥で隣も居なくて何となく緊張する。
前は何とも思わなかったけど、このブースは狭い。
机に沿って90℃に座るから意味がわからないくらい近い。
気にせず座った清川先生は長い足を組んで開口一番「A、前みたいにキヨでいいから」と言い頬杖をついていた。
「はぁ、まぁ、先生はつけますけど」
絶妙な距離感が大事。
自分に言い聞かせる。
それよりも今日はどうしても確かめたいことがあった。
すると、示し合わせたかのように左手を机に置いて人差し指で机をトントン叩きながら「んー、とりあえずテスト教科あげて」と言ってきた。
冷静を装いながらテストのある教科をひとつずつあげる。
メモをしてるキヨ先生の目を盗んで左手を見た。
そこには変わらずシルバーの指輪が光り輝いていた。
何度も見ては絶望を繰り返していたからわかる。
これは前と同じ指輪だ。
わかってた、近いだけでこんなにドキドキしない。
見つめられるだけで泣きそうなくらい嬉しくならない。
ただ、恋をするには、バッドエンド確定の恋になる。
それでもいいほど大人にはなれなかった。
きみのFavoriteになりたい→←Oh My Goodness！-2-
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
