初恋は叶わない法則ってやつ？-1- ページ1
高校生になって3度目の春を迎えた。
青春真っ只中のくせに彼氏いない歴は年齢という悲しい現実。
学校は楽しい、友達にも恵まれて平坦ながらも幸せな毎日を過ごしていた。
あの人に再び出会ってしまう、その日までは。
「放課後ヒマ？」
朝起きてリビングに入るや否やママは声を掛けてきた。
「……ヒマだけど、何で？」
「中学の時もちょっとだけ行ったけど個別の塾、入らない？」
まあ、わたしも受験生だ。
周りの友達も続々と予備校に通い出していて少なからず不安もあった。
「あそこなら塾長も事務の人も慣れてるし、いいでしょ？」
少しばかり気になることはあったけど、もう辞めてるかもしれない。
運命なんて漫画の中の話で充分だ。
「うん、いいよ、初回だしママも来るの？」
「ママも行くよ、放課後、駅で待ち合わせよ？」
「了解」
学校までの道のりを歩く途中、早速年齢の計算に取り掛かった。
中学3年の時に少しの間だけ通った個別塾、担当についてくれたのは清川拓哉と言う金髪のチャラ男だった。
当時のわたしにはもう金髪なんて未知の世界で怖すぎて怯えていたけど、意外にも話しやすくて教え方も上手くて、何より話をする中で��自分��を持っていて尊敬もしていた。
その気持ちが敬愛へと成り代わるのにそう時間はかからなかった。
ただ、人生で初めて胸が少し高鳴ったその人の左手の薬指にはシルバーの指輪が綺麗に光っていた。
あの時、清川先生は大学1年生だと言っていた、という事はわたしはゆっくりと指折り数える。
「大学4年生...」
まさか、いるはずがない。
「やっぱバイトするなら大学の近くがいいよなー」と雑談の中で言っていた。
そもそも家の駅が同じなのにこの2年間全く会わなかった。
大学の近くでひとり暮らしを始めた可能性だって大いにある。
手に汗を握りドクンドクンと嫌な感じで鳴り続ける心臓に意識が集中してしまう。
高校が受かったその日におめでとうと言ってくれた清川先生。
最後にと指輪のことを聞いた時の柔らかく愛しそうな表情で照れながら「……彼女とのやつ」と言っていた清川先生を今でも鮮明に思い出せる。
でも、あれは初恋と言う名の思い出だ。
いつの間にか鳴り止んだ心臓が何よりの証拠だった。
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
