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営業のフロアに戻ると、小瀧さんは「営業の担当者に設置の説明してきます！」といってわたしを簡易の応接セットに座らせた。
お見送りなくても勝手に帰れるけど、と思っていると「ぜったいに待っとってくださいね！」と釘を刺されてしまった。
営業部の人たちが忙しそうに行き来するところに、所在ない気持ちで座る。
「あれ、あなた…」
ふいに声をかけられて振り向くと、見覚えのある人物が立っていた。
パリッとしたスーツをまとって、長い前髪をかきあげている、長身の女性。
キリッとした目鼻立ちが、強い意志を物語っているようで、やっぱりかっこいい。
前に来た時に小瀧さんから紹介された、確か、営業時代の先輩。
ええと、名前は…
「営業部の沖田薔子です。
デザイン事務所の梁さん、でしたよね？」
「あ、ハイ！そうです」
さすがキャリアウーマン、人の名前を覚えるのが得意なんだろう。
「いつもお世話になってますっ」
「こちらこそ、小瀧がいつもお世話になってます」
前に会った時と同じような挨拶をかわす。
小瀧さんの入社当時から教育係をしていただけあって、後輩のこと気にかけてるんだろうな。
「小瀧、といえば…
あいつ今、梁さんのおかげで評価高いんですよ。」
「えっ？」
「先月、新聞の全段広告打ったでしょ。
あれ、社長からかなり無理な納期を求められてたのに答えた、って。」
「あぁ…そんな、あれは小瀧さんが頑張って動いてくれたから、できたことで。」
「けど、�霤弔盡世辰討泙靴燭茵�
『デザイナーと担当者のコンビネーションが良くないと、こうはいけへん！』
＿＿って。力説でした。」
「あはは…�霤弔気鵝帖�
聞けば沖田さんは、�霤弔気鵑汎唄�入社なんだそうだ。
しばしの間、沖田さんが小瀧さんや�霤弔気鵑力辰鬚靴討�れて、寄る辺ない気持ちだったのが少し落ち着いてきた。
「しかし、小瀧おそいなー。
なに待たせてんだっつの。」
「あ、わたしのことはお気になさらず…」
「おう沖田！何してるん？」
そこへやってきたのは小瀧さんではなく、またも軽快な関西弁を操る別の人物だった。
この人はロビーなどで見かけたことがある。
おそらく営業部の課長の、横山さんだ。
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るーちょ(プロフ) - まっちゃさん» コメントありがとうございます！応援いただきとても励みになります(T-T)最終話までぜひお付き合いください。 (2019年7月19日 20時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - とても面白いです！ 応援してます！ (2019年7月19日 6時) (レス) id: 622cccb941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lucio | 作成日時：2019年7月8日 18時
