★ ページ25
・
流星の押しに根負けしたわたし。
というか、押し問答も面倒になってきた。
さっさと寝たいし。
「朝、みんなが出勤してくるまでには帰ってよね…」
「おん！ありがとう！」
ブランケットを両手にかかえて、事務所のロビーをてくてくと横切っていく。
資料室と書かれたドアの前で立ち止まった。
「じゃあ仮眠室ここね。ベッド使っていいから。」
「ゆりは？」
「あっちの応接室のソファでねるから」
「そんなんじゃ疲れとれへんやろ」
…おまえが言うな、というツッコミをする気力ももうない。
「いーいーかーら。おやすみ。」
「＿＿おやすみ。めだかちゃん。」
めだかって、いうな。
応接室のソファをくっつけて、横たわれるくらいの長さにする。
薄いブランケットを頭までひっぱりあげて、繭のように丸まった。
外はうるさいほどの 大雨なのに、とても穏やかな気持ちで眠りについた。
・
・
夢を見た。
また、あの日の夢だ。
わたしはまだ学生で、学園祭の展示物を徹夜続きで作っていた。
『ねむ……もうだめ』
アートパネルの影に隠れて、居眠りをしたんだ。
リノリウムの冷たい床に寝転がる。
お祭りの喧騒が遠くに聞こえる。
覚えている。
頭を優しく撫でる手のひらの感触。
だれかがそこにいる。
あなたは、誰
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るーちょ(プロフ) - まっちゃさん» コメントありがとうございます！応援いただきとても励みになります(T-T)最終話までぜひお付き合いください。 (2019年7月19日 20時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - とても面白いです！ 応援してます！ (2019年7月19日 6時) (レス) id: 622cccb941 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Lucio | 作成日時：2019年7月8日 18時
