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眠たそうな目をした、華奢な女の子。
この子がデザイン事務所のデスマーチについていけるんやろか。
それが、ゆりちゃんの最初の印象やった。
「はじめまして。西緋の�霤弔任后�」
「梁ゆりです。あの…まだまだ安田さんの 足元にも及びませんが、精一杯頑張りますので、」
よろしくお願いします、とぺこりとお辞儀をした癖っ毛のボブカット。
俺が不安そうにしとったのを汲み取ったんやろう。今思えばかわいそうなことをしてしまった。
今でこそ、タフで効率化の鬼で仕事人間なゆりちゃんやけど、もちろん最初からそうだったわけやない。
転機となったのはおそらく、初めて修羅場を迎えた時やったと思う。
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「やり直し…ですか」
サンプルの頒布イベントで配るチラシの制作を発注しとった。
全部で3種あり、大きさも情報量もなかなかのもん。
ここまで時間をかけてデザインを固めていったが、海外出張から帰ってきた専務の一言で総取り替えとなってしまった。
しかも校了まで時間もない。
「梁さんほんまごめん。ここまで作ってくれたのに、さまかの 大どんでん返し…」
ゆりちゃんの強張る顔を見て、ほんまごめん！と俺はとにかく謝るしかなかった。
「でも…やるしかないんですもんね」
「…いけるか？」
「だ、大丈夫です！
このデザインは、また別の機会に使えるかもしれないですし。」
本当は悔しかったはずや。
完成間近のものを、ひっくり返されて。
「また、一からやり直しましょう。
�霤弔気鵑癲�大変ですけど、」
折れかけていた俺の心が、奮い立つ。
「一緒に切り抜けましょう。」
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思えば、ゆりちゃんの強さと優しさには、助けられてばっかりやった。
何か、恩返しできることがあるとええな。
ヤスさんが生み出して、ゆりちゃんとともに大きくしてきた「アルコイーリス」
それを、望が受け継いでいく。
「…俺もええかげん、ゆりちゃん離れせなあかんよなあ。」
「�霤帖△覆鵑�言ったか？」
「や！なんでもないっす！
すいません、この理論値と分析値ってなんですか？」
「ああ、これはなあ…」
俺はまた、新しいフィールドで仕切り直しや。
また一人前になって、胸張って歩き出せるようにな。
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Theme song アメノチハレ
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るーちょ(プロフ) - まっちゃさん» コメントありがとうございます！応援いただきとても励みになります(T-T)最終話までぜひお付き合いください。 (2019年7月19日 20時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - とても面白いです！ 応援してます！ (2019年7月19日 6時) (レス) id: 622cccb941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lucio | 作成日時：2019年7月8日 18時
