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「ゆりさん、今回ほんまにありがとうございました。
この案件、ゆりさんやなかったら間に合えへんかったと思います。」
乾杯したグラスを置いて一息ついたところで、改まってお礼を述べる小瀧さん。
そこまで言われてはこっちが恐縮してしまう。
「そんなことないですよ」
「や、ほんまに！」
“今日はすきなだけ飲んでください！”なんて言ってるが、すっかり酒豪認定されちゃったなぁ…
「…そうですね。初顔合わせのときは、わたしだけ飲めなかったし。」
「ほんまっすね。あ、ありがとうございます」
注文したサラダやおつまみが運ばれて来てとりわける。
レタスとトマトの彩りなんか意識しちゃったりして、上手くできた方を小瀧さんに手渡した。
初めて打ち合わせをした日は、会食の後にわたしが仕事だったためアルコールはお預けだった。
“次は飲めるときに行きましょう！”って話になっていたから、ようやく実現したというわけ。
最初に会った日から、随分時間が経ってしまったように感じる。
「あのとき、小瀧さんがデザインの良さを語ってくれて、嬉しかったなぁ。」
「…俺も、ゆりさんに、“小瀧さんのこともっと知りたい”って言われてドキドキした」
小瀧さんの理想の仕事を、わたしが形にしたかった。
それが楽しみで、ワクワクしたのを覚えている。
「そ、れは！わすれてください…」
「忘れられへん」
すると急に居住まいを正す小瀧さん。
何だろうと身構えてしまう。
「…あの。ゆりさん、」
「ハイ、」
だが少しの沈黙の後に、“やっぱなんでもないっす！”と言ってビールを一気にあおってしまった。
「え、大丈夫ですか？」
「だいじょぶっす！すいませーんおかわり！」
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るーちょ(プロフ) - まっちゃさん» コメントありがとうございます！応援いただきとても励みになります(T-T)最終話までぜひお付き合いください。 (2019年7月19日 20時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - とても面白いです！ 応援してます！ (2019年7月19日 6時) (レス) id: 622cccb941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lucio | 作成日時：2019年7月8日 18時
