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小瀧さんから依頼があって、ジャスミンの写真素材をうちで撮ることになった。
「桐山さーん、西緋さんの物撮りするので見積もりお願いしますー」
「へーい。スタジオ、いつもんとこか?」
「ですね」
よく物撮りの依頼をするカメラマンに連絡をとって、撮影のスケジュールを入れる。
「あー神ちゃん?おつかれー
物撮りお願いしたいんだけど…」
『おー梁ちゃん、まいど!』
昨年からフリーランスになったカメラマンの神ちゃん。
専門学校の同期でもあり気心知れてるので、よく発注してる。
「来週どっかで撮れないかな?」
『やったら…火曜日がええかな。コンテかラフある?』
「ん、送っとく」
〈memo〉コンテ…撮影したいカットのイメージをカメラマンに伝えるため、手描きやフリー画像でリスト化したもの
予定を合わせてコンテを作り始める。
あ、ジャスミンの花注文しとかなきゃ。
「今井様ー。来週撮影の物品買いに行くんで経費お願いします!」
「はいはーい」
ちなみにこの「今井様」呼びは、会社の経費を使う際に“今井様からお金をめぐんでもらう”設定の遊びをしていたらなんかハマったので、定着した呼び方だ。
えーとお花買ってスタイリングして…結構手がかかるかも
「しげちゃん、来週、撮影てつだってくんない…?」
「おん、ええで!」
気前よく承諾してくれるしげちゃんに、お礼の意を込めてお菓子をわけてあげる。
「このパッケージ可愛くない?」
「ほんまやなあ。このキラキラの加工どないやってんねやろ」
「アルミに色のっけてんじゃないよね」
パケ買いしたお菓子をまじまじ観察する。
デザイナーの性と言うか、こういう時でも研究に余念がない。もう職業病だ。
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物撮りの当日は、ジャスミンのお花を注文しておいた花屋さんに寄ってから神ちゃんのスタジオに向かう。
お花やブーケに加え、ラッピングに使うリボンなんかも用意してくれていた。
しげちゃんと一緒に物品を運び、目的の場所へ。
「神ちゃーーん。おはよーー。」
スタジオの扉を開けると、すでに神ちゃんがデーブルや照明類をセッティングしていた。
「おん、梁ちゃんおはよ!
しげもおはよー」
「うっすー」
しげちゃんと神ちゃんは、以前にも仕事したことがあり
またわたしも含め一緒に飲みに行ったりもしているのですっかり顔なじみになってるんだよね。
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作者名:Lucio | 作成日時:2019年6月9日 14時