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俺が先導して走ったその先。
そこは、歴代の皇帝が眠る霊廟の前の広場だった。
あの潜伏先と、周囲の地形。
そして、民を巻き添えにしない場所……。
その条件を満たした場所として、俺はここを選んだ。
「北山くん、ここですか？」
「ああ。」
恐らく藤ヶ谷も、ここを選ぶ。
根拠は無い。
けれど、絶対の自信があった。
「藤ヶ谷くんがここへ誘導してくると？」
「ああ。」
そんなやり取りをしている間に、俺は隣の奴に耳栓を渡した。
その耳栓を嵌める姿を見て少し安堵する。
藤ヶ谷の惑の声は強力で、今や桃色の補佐様にも引けを取らない。
特定の人間だけを惑わすことも可能のはずだが、それでも声源に近ければ惑わされることは有り得る。
つまり、下手すると味方にまで被害が及ぶのだ。
一度、二階堂が藤ヶ谷の惑の声にヤられて、しばらく変な目で藤ヶ谷を見ていた。
それに、随分と嫌な思いをしたのを覚えてる。
まぁ……俺には効かないが。
いや、とっくに惑わされてんのかもな。
ずっと……。
そう思って、自嘲の笑みさえ浮かぶ。
─────────来た。
周囲に漂い始める桃色。
美しき、俺の愛した桃色。
その声に追い立てられるかの様に怯えた顔で走ってくる犯人と思われる男。
後方から見え隠れする藤ヶ谷の姿。
あーあ、あれ相当怖いもの見せられてんな。
犯人の顔が、その恐怖を物語る。
広場のど真ん中まで来たのを確認した俺は、目一杯息を吸い込む。
そんな俺を藤ヶ谷が見た。
絡む視線。
呼吸を合わせて。
それは、一瞬の刹那。
俺が縛の声を発動させる直前に、藤ヶ谷の惑の声が変わる。
強烈な…それこそ赤に近いような桃色から変化を遂げる……淡く柔らかい桃色。
魅惑の桃色。
照準を合わせられた犯人の表情が、何かに酔いしれて陶然とした恍惚の表情へと変化し動きが止まった瞬間、俺の赤が相手を完全に封じた。
犯人には、何が起こったのかわからなかっただろう。
潜伏先で身を潜めていたら、恐ろしいものに追いたてられ必死の思いで逃げている途中に、最高に気持ちいい瞬間が現れて……気が付いたら捕縛されているのだから。
「すっげぇ…………。」
隣から声が響いた。
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流華(プロフ) - 充瑠さん» 充瑠さーん♪お久しぶりでーす♪♪わぉ、ロケ地に行かれたんですか!?羨ましいー( ☆∀☆)私も行きたいなぁ。頑張って更新していきますねー♪ヽ(´▽｀)/ (2018年10月26日 13時) (
レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ここさん» ここさん、こんにちは。コメントありがとうございます♪藤北さん……拗れてまさからね(笑)どうなることか(^_^;)頑張りますので、今後もよろしくお願いいたしまーす(*´∀`)♪ (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - 椿さん» 椿姫……(笑)喜びの舞だったり、机の角で頭ぶつけたりと忙しいな(笑)ああ、卓袱台返しの準備もするんだっけ？(笑) (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪♪いつも、ありがとうございますー♪ヽ(´▽｀)/ゆっくり進んでます(笑)そうです、お墓ですよ。あれが、誰のお墓なのか…。ポイントですね、それ(笑)伏線……回収出来るはずです(たぶん/笑) (2018年10月26日 13時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
充瑠(プロフ) - 流華さーん！！お久しぶりです。いよいよですね！実はこの夏に、ロケ地に行ってきまして。まだ記憶も鮮明なので、今後が楽しみです＾＾いつまでも待ちますー (2018年10月21日 0時) (レス) id: 5cca4c3768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流華
| 作成日時：2018年6月8日 11時
