11 side.J ページ45
「一限目ずっとこいつと一緒にいたの？」
「…」
「なにそれ」
俺じゃなくて、
こいつのところで泣いてたの？
「…なんで泣いてたか、知ってる？」
「…」
「それすら分からないなんて、
彼氏やめたら？」
「…なんでお前に言われなくちゃならない」
萩谷を睨み返す。
嘲笑うかのように、冷めた目で俺を見る。
「彼女がなんで苦しんで、なんで泣いて、
なんで悩んでのかも分からない奴が彼氏面すんなよ」
萩谷の言葉にカッとなって胸ぐらを掴んだ。
「ジェシー君、やめて！」
「…こいつを庇うの？」
Aが俺の腕を掴みながら叫んだ。
「…萩ちゃんを、離して」
するっと手を離した瞬間、
繋がっていた糸も切れた音がした。
俺じゃなくて、
別の男に駆け寄るAを見て
堪らなく泣きたい気持ちになった。
「お前、なんなの？」
見下ろしたAの顔は今にも泣きそうで。
…泣きたいのはこっちだよ。
「なんで泣いてたの？」
「俺には言えないこと？」
「俺が原因？」
立て続けに問いかけたら、
最後の質問でAが息をのんだのが分かった。
「なるほどね。
俺が原因だから、俺には言えなくて。
慰めてくれたソイツを好きになった？」
「何、を、言ってるの…？」
「あ、もともと好きだったのか。
1年の頃からの友達だっけ？」
言葉が勝手に出てくる。
止まらない。
「…何が友達だよ」
「ジェシーくん…？」
「もう、分かんない」
「え？」
「お前が、何考えてるのか、分かんない」
ふらっと図書室を後にした。
「ま、待って！ジェシー君！！」
Aの声が聞こえる。
ゆっくりと振り返った。
「何？」
「…さっきの、どういう意味？」
「さっきの？」
「私の気持ちが、分からない？」
頭がガンガンする。
もう、何も考えたくない。
「わからない」
Aの瞳が揺れる。
「分かったはずだったんだ。
なのに、また、分かんなくなった」
意地っ張りで、素直じゃないAは
自分の気持ちを出すのが苦手なんだと思ってた。
だけど、言葉にできなくても、
表情で、態度で、分かるんだ。
ああ、俺のこと好きだって。
そうやって、
お前の『好き』をずっと探しては、
バカみたいに安心して。
だけど
「お前、俺のこと好き？」
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HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ（笑）あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう！のんびりお待ちくださーい（笑） (2015年5月30日 9時) (
レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ﾉωﾉ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます（笑）今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ；∀；)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした！！『一途すぎて愛おしいバカ』最高です！！！やっぱりHARUさんが書くお話大好きです！！ (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん！そう！年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HARU
| 作成日時：2015年4月8日 21時
