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6 side.J ページ40

昨日、あのまま帰ったから

どんな顔してAに会えばいいのか分からなかった。


Aが教室に入ってきた。

顔見ただけで、すっげぇ動揺してるのが分かる。


「おはよう」

「…」

「あれ?無視?」


ハッとしたように、俺を見つめて、


「あ、お、おはよう…」

「うん、おはよ」


Aは、昨日のことどう思ったかな。


「昨日さ、先に帰ちゃってごめんね」

「あ、いや、えっと」

「昨日のことは、もう気にしないで?」

「…気にしない?」


Aの顔色が変わる。


「うん、その方が、お互いイイでしょ?」

「うん、気にしない」


俺がそう言ったのに、
なに悲しんでんだか。

怖くなったんだ。

なんで泣いたかとか、問い詰めれば、

俺たちの関係は簡単に崩れ落ちてしまいそうで。

怖くなった。

だから、

なかったことにしようと。


身勝手な俺は、
結局自分のことしか考えず、

Aの気持ちを知ることから逃げた。


「今日は、一緒に帰ろうね?」

そう言って笑えば、
うん。って、Aも微笑んだ。


大丈夫。
俺たちは、大丈夫。

今までのこと、全部なかったことにして。

もう一度、付き合い始めたころのように。


なんとなく、気づいてはいたんだ。

俺のせいで、Aが傷ついてること。

ゆいにもよく言われるしね。

だから

少しでも、Aの不安がなくなればいいと思って。

だけど

そんな俺に

Aは戸惑ったように、不安な顔を見せた。


優しくしても、冷たくしても

Aから不安の色は消えなくて。


どうすればいい?

俺は、どうすればいいの?

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HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ(笑)あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう!のんびりお待ちくださーい(笑) (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ノωノ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます(笑)今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ;∀;)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした!!『一途すぎて愛おしいバカ』最高です!!!やっぱりHARUさんが書くお話大好きです!! (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん!そう!年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HARU | 作成日時:2015年4月8日 21時

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