34 ページ34
「なんでそう思っちゃうかなー」
「だって、いつも他の子と
仲良くするから、私なんてもう」
「好きじゃないって？」
「…うん」
ジェシー君が大きく溜息をつく。
「俺もバカだよなぁ」
「…」
「ヤキモチ妬かせたくて
したことが全部空回り」
「…」
ほんとバカ。ってジェシー君が切なそうに呟く。
「気づいてた？お前、
俺に好きって言ったことないの」
ああ、やっぱり。
なんで言わなかったんだろう。
「俺が好きって言ったら
私もって笑うだけ」
「そ、うだったね」
「最初はそれでもよかったんだ。
だけど、分かんなくなってきて」
「うん」
「本当に俺のこと好きなのかなって。
そう思ったら、確かめたくなって」
「うん」
「俺が他の子に近づくたびに
怒った顔して不機嫌になるお前見て、
ああ、よかったって」
「…」
「まだ、俺のことすきだって。
バカみたいに安心してた」
胸が痛い。
バカは、私の方だ。
「知らなかったでしょ？
俺が、どれだけお前のことすきか」
ジェシー君の首に手を回して
思い切り抱き着いた。
「ジェシー君の方こそ、
知らなかったでしょ？」
「え？」
「私が、どれだけジェシー君のことすきか」
「…」
「ずっと、ずっと好きだったの」
ジェシー君が抱きしめ返してくれる。
「一年の時からずっと片思いしてて
告白失敗しちゃったけど、
付き合えることになって、
うれしくてうれしくて、夢みたいで」
「うん」
「…すきだよ、今もずっと、すき」
「はぁー、まじで、今泣きそう」
ジェシー君の声が震えてる。
キラキラの目も、涙で溢れてる。
「俺ら、ふたり揃ってバカだな」
「うん、バカだね」
「これぞまさしくバカップル？」
「ふふ、バカップルー」
ジェシー君の指が私の顎を持ちあげた。
「…やっぱ、笑った顔も可愛いね」
「もってなんだ、もって」
「怒った顔も可愛いから」
「あんまり妬かせないでね」
「確かに。
妬かせすぎには注意が必要だな」
ふふって笑いあって
お互いの唇が静かに重なった。
fin.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 273人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ（笑）あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう！のんびりお待ちくださーい（笑） (2015年5月30日 9時) (
レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ﾉωﾉ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます（笑）今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ；∀；)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした！！『一途すぎて愛おしいバカ』最高です！！！やっぱりHARUさんが書くお話大好きです！！ (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん！そう！年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HARU
| 作成日時：2015年4月8日 21時
