《歌い手》シェアハウスとか聞いてません｡《浦島坂田船》

貴｢君、あざとい担当じゃないだろ。｣ ページ38

家に帰って時計を見ると、もう８時。

因みに今日は月曜日だ。ここまで言えば、crewの方々はもうなんの事か分かるだろう。

そう、今日はcrew達の週に一度のお楽しみ、『浦島坂田船の月曜日』､通称『月ラジ』の日である｡

かくいう俺も毎週楽しみにしており、今日の配信も普段通りならば自分の部屋でゆっくり見ている筈だった。

だが、今俺が住んでいるのはその浦島坂田船が住んでいるシェアハウス。

まぁ配信の邪魔をしても駄目だし､と俺は部屋で一人待機していた。

すると、ばたばたと足音がする。
そしてその後、俺の部屋のドアがノックされた。

貴｢はい、誰？」

セ｢僕や僕、センラ！ちょっと開けてええ？」

貴｢ん、良いよ。｣

短く返事を返すと、ドアが開いてセンラが顔を出す。
心なしか、少し焦っているみたいだ。

セ｢悪いんやけど、少しの間Aのパソコン貸してくれへん？」

そう聞かれて、思わずえっ？と、まぬけな声を出した。

セ｢俺のパソコン、急に起動できなくなってしもたんや！お願い、A！配信の時だけでええから！」

顔の前で両手を合わせて頼んでくるセンラ。

貴｢そうは言われても、俺も月ラジ聞きたいし…どうしよう。｣

セ｢なら、センラと一緒に聞こ！？それならええやろ、お願い！」

うるうるとした目でこちらを見るセンラ。
ちょっ、可愛すぎないか君。ほんとに成人してる？←

若干混乱しつつ、それなら良いよと返すと、ありがと〜！と目をキラキラさせるセンラ。

…ほんとに成人してる？(二回目)←

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続きます！

セ｢やっぱ、かわええなぁ。」→←貴｢打ち解けられたみたい。｣

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