StLtH19 (ページ47)

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PAST VIー５ページ47

次の月曜日、じんは家まで迎えに来て「学校行くよ！」と元気に笑った。

何もなかったみたいに接してくる彼が何を考えてるかわかんなかった。

ただ、何をするにも一緒にいてくれて。

困ったことがあればすぐに私を助けて。

「バレエ辞めたの？」というクラスメイトの問いかけにも全て彼が答えて、私がこれ以上傷つかないようにしてくれた。

神「A、今日はマック寄ってから帰ろ」

「・・・うん」

神「あれ？ケンタッキーのがいい？」

「別にどっちでもいいよ」

私がそういうとじんは、「行きたくないの？」と問いかけてきた。

「ううん・・・違う」

神「そ？なら行こう」

この人は嘘つかないんだ。って思った。

一緒に居てあげるよ、っていう約束も。

ずっと俺が見てるよ、っていう約束も。

いつも見ていた背中なのに、違って見える。

神「A」

信じてもいいのかな。

「あのさ・・・」

神「ん？」

「疲れないの？」

神「え？」

ドリンクを飲んでた彼がストローから口を離して首をかしげる。

「私と一緒に居て・・・」

自分が足手まといに思えて、申し訳なくなる。

「いいんだよ、置いてっても」

神「・・・」

「じん、友達多いし・・・他の人と遊べばいいんだよ」

みんなに人気者だから、私となんかいなくてもいいのに。

そう言うだけ言って、目を伏せてしまう私に「約束したじゃん」と笑う。

神「・・・親友、でしょ？」

「・・・」

神「だから、一緒にいるよ」

「・・・、」

神「あんま深く考えんなよ」

一緒に居たくて、一緒にいるから。と彼は口角を上げた。

じんがそう言うのなら、

少しだけ甘えてもいいのかな、と思って静かに頷いた。

「ありがとう、」

神「(笑)」

土曜日、遊園地行こうよ？観覧車乗りたいの、俺。
休むことなくいろんなことを提案しては、本当にそれ実行する彼。
こんなに優しくされる理由を、私はずっと考えていた。