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ー Side ころん ー
今日はすとまんの収録日。
すとまんの収録があるときは廊下を見渡す癖がついた。
最近のAは元気がない。
一週間前に電話したときに思った。
忙しくて疲れてるのかもしれないけど、映画とドラマを同時に撮影していたときでさえそんなことなかったのに。
ラインの返事もこんなに遅くなかった気がする。
まじで撮影してんの?ってくらい早かった。
「あ、すとぷりさん!あのすみません!」
ななもり「え?えーっと...」
ころん「Aのマネージャー」
スマホを片手に持ちながら慌てた様子で僕達に駆け寄って来た。
AのマネージャーってことはAがいる?
マネ「A知りませんか?収録終わってお手洗い行ってから戻ってこなくて」
ころん「え?」
Aがいない?
どういうこと…。
初めて会ったときは真面目で表情を崩さないイメージだった人がこんなに焦っている。
嫌な予感がした。
マネ「あの子そこまで方向音痴ではないし、何年もここに通ってるから迷子になるはずないんです」
トイレなんてそんなに時間はかからない。
慌てるよそりゃあ。
僕もよく頭が回っていない。
マネ「電話も繋がらないし...」
ななもり「何か心当たりとかは」
僕の代わりになーくんが話してくれるけど、内容なんて入ってこなかった。
ただAがいない現状に震えるだけ。
「あ、すみません!うちの依澄見ませんでしたか?」
マネ「いえ、」
「おっかしいなぁ...、ありがとうございます!お疲れ様でした!」
ころん「依澄?」
マネ「あぁ、今日Aのラジオに一緒に出てくれたモデルです。依澄雄也さん」
聞いたことある名前...、
あ。
Aの元カレだ。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年6月18日 19時