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ー Side A ー
すとぷりさんに会釈をしてスタジオへ進む。
…ろんちゃんもここで番組持ってたんだなぁ。
すごい。
すとぷりさんってこんなに有名だったんだ。
なんで私今まで知らなかったんだろう。
マネ「A」
『はい?』
マネ「幼馴染だからといって油断しないこと。それもすとぷりさんって今人気になっている方なんだから、なおさら注意して」
『...身近な人と出かけることもダメなんですね』
マネ「...わかって。今貴女は絶頂期なの。ここで変な報道を流されたら今後に影響する」
わかってる。
これは私のためなんだってわかってる。
でも、それは事務所のためでもあるでしょ?
今稼ぎどきだから。
今出しておこうって。
『私、ろんちゃんと話せなきゃ楽しくないよ...』
昔からそうなんだもん。
ろんちゃんがいるから楽しくて、ろんちゃんがいるから安心できた。
幼馴染ってそういうものでしょ?
ずっと一緒に過ごしてきたんだから。
マネ「はぁ...、好きなのね」
『え?』
誰もいない廊下で立ち止まったマネージャーは、私を見てため息をついた。
好き?
私がろんちゃんを?
『いや、それはないです...、幼馴染だから』
幼馴染。
ろんちゃんは幼馴染...。
マネ「Aの周りに記者がずっとスクープを狙ってるかもしれない。人気者になるってそういうことでもあるのよ。...我慢して。お願い」
『はい...』
我慢しなきゃ、なんだ。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年6月18日 19時