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最近の漫画喫茶って
すごいんだ…
女性専用ブースでフラットシートの個室に入り、
暖かい紅茶を飲む。
やっぱり漫画を読む気にはならず、雑誌をめくって
いたら、携帯が震えた。
16時半か……ユノ、今起きたんだろうな…
…静かになった携帯を眺めながら
ユノからの電話をわざと無視したのは初めてだな
と思った。
きっと何も覚えていないであろう彼を
責められない。
だからって、このコート、家で洗える？
クリーニングに出した方がいいかな？
とか言われたら…
醜い感情を見せたくない。でも数分毎に鳴る電話に
どうしたらいいのかわからない。
「こーゆーときは、アレだな。ONE PIECE。」
オッパの影響で大好きなONE PIECE、
久しぶりに最初から読もう、きっと没頭して、
色々忘れられる。
…没頭しすぎて、
気がついたら18時になろうとしていた。
慌てて、クッションの下に押し込んでいた携帯を確
認したら、ユノからの大量の着信とメールに混ざっ
てシムくんから一度だけメールがきていた。
________
終わった。
_________
1時間ほど前のメールに慌てて返信する。
________
ごめん、気づかなくて。
お疲れさま。
もう帰っちゃった？
________
すぐ既読になったことに安心した。
30分後、指定されたバイト先のカラオケ屋近くの
駅前ロータリーで待っていたら、
シムくんは車で現れた。
CM 「ごめん、寒かった？乗って…」
「ううん、大丈夫。ありがとう。
シムくん、車取りに帰ってくれたの？？」
CM 「あぁ、うん。
父さんの車借りてきた。」
車が走り出しても何も言わないシムくん。
私も助手席で黙っていた。
ユノからの電話は鳴り止まない。
見ていないけどメールも。
でも、ユナさんのコートを着たユノが
頭から離れない。
CM 「…携帯、ずっと震えてる。チョンさん？」
「うん、ごめん。気になるよね？
引っ切りなしに鳴るから、
サイレントに切り替えるチャンスなくて…」
そこからまたお互い沈黙が続いた。
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作者名：ｻﾗ
| 作成日時：2018年9月30日 20時
