side (名前) ページ30
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あ、でも前に言ってたな
どんなに暗い路地裏でもお姉ちゃんの顔だけははっきり見える、って
愛の力って凄いよね
ちなみにお姉ちゃんも「どんな人混みの中でもくーがどこにいるかすぐにわかっちゃう」って言ってたなぁ
匂いとかシンパシーを感じるんだって
...愛の力って凄いよね
紗良「あ、あとね八重歯があるの」
佐倉「え！？」
紗良「今度笑わせてみてよ、見えるから」
佐倉「そんなこと出来ないよぉ...」
紗良「えぇ？」
まぁ、お姉ちゃんと一緒にいたらいつでも見せれるからやっぱり早いところ二人が出会うきっかけを作ろう...
黒木先生最大の秘密‶うちのお姉ちゃんと付き合ってる″なんて言ったら佐倉さん失神しちゃうかな？
side A
仕事終わり、彼に呼び出されて家に足を運んだ
A「話って何？」
黒木「明日仕事前にちょっとだけ時間もらえる？僕が連絡したら桜花の4階にある講師室に来てほしいんだけど」
A「うん...わかった。で、さっきから何してんの？」
黒木「夏合宿のクラス表と部屋割り決めてるんだ」
A「夏合宿？」
黒木「うん、ルトワックの夏合宿は？」
A「あれ、いつからだっけ...参加しないから忘れた」
黒木「あ、そうなの？」
A「だってルトワックの夏合宿エグいんだもんー...私代理教師だから強制参加じゃないし
オールマイティだから残って5年生以下担当してくれると嬉しいって言われて迷わずそっち選んだよね」
黒木「...Aらしいね」
A「桜花も夏合宿やるの？」
黒木「そう、明日から3泊4日で山梨に」
A「え、明日！？山梨！？」
黒木「うん、でも僕が参加するのは2日目からだから2日ちょっと...かな、会えないのは」
A「3泊...！？」
え、急に言われて明日から3泊4日、2日も会えない！？
受験生にとっては大事な合宿だしみんなに二月の勝者になってほしい、けど
この忙しい夏期講習の期間に丸2日、心の拠り所無しで生きろと...？
...いやわがままなんて言ってられない
でもこれまで修学旅行も林間学校も該当してこなかったから果たして2泊3日、私は耐えきれるのだろうか...
いや、よく考えなくてもこの夏期講習期間中だけでもギリギリなんだから無理に決まってる！
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年11月28日 21時
