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紗良「雨、止んだね!あっ...虹出てる!ほら!」
柴田「ホントだ...」
紗良「虹って日本では7色だけどイギリスやアメリカでは6色、アフリカでは8色なんだって!」
柴田「へぇ...」
紗良「同じ虹なのに不思議だよね」
チャイムが鳴って授業の開始時間
まるみちゃんの手を引いて教室まで送り届けた
side 佐倉
休み時間の講師室、桂先生が何やらパソコンで資料をまとめていた
桂「よし、これで夏合宿も6年生全員参加...あ、一人除いてか」
佐倉「柴田まるみさん、ですか?」
桂「うん。去年もね、生まれてこの方一度も外泊なんてしたことないから心配で参加させられませんってお母様が」
佐倉「そうなんですね...」
桂「でも不登校って言っても塾にはちゃんと来てるわけだし、成績もそこそこいいし」
佐倉「無理に参加させない方が、ってことですかね?」
桂「...と思うけどね」
家庭事情ってやっぱり様々だなぁ...
side 柴田
翌朝、目が覚めてベッドの上でボーッとしていると下の階からママの声が聞こえてきた
柴田母「まるみー?塾何時に行く?」
外から話し声が聞こえてカーテンを開けてみると同い年くらいの男女がバッグを手にどこかに向かっているところだった
...やっぱり怖い
慌ててカーテンを閉めてベッドから降り昨日の夜開きっぱなしにしていた机の上の問題集を眺めた
柴田母「まるみ!」
柴田「今下りる!」
こんな私でも普通の中学に入ることって出来るのかな...
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年11月28日 21時