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上杉「俺、双子の弟がいてそいつが勉強頑張ってるから俺はどうでもいいっていうか...お前みたく家の人とか先生とか誰にも期待されてないっていうか」
島津「そんなことないよ。黒木先生がさ言ってたんだよ、俺に」
上杉「えっ?」
島津「お前がいつか俺のライバルになる、って」
上杉「えっ...嘘だろ?」
島津「ウソじゃないよ。いつか机を並べる日が来るって」
黒木「いつかあなたのライバルになるでしょう」
黒木先生は島津にそう言ったらしい
そんなこと知らなかった...
上杉「そうなの...?」
島津「Ωクラス選抜テスト、受けんだろ?」
上杉「えっ?」
島津「受けろよ」
島津が僕のことを認めてくれたような気がして少し嬉しかった
僕たちのことを捜しに来てくれた佐倉先生と合流して僕たちは桜花に戻った
side 黒木
別室に移動した島津さんのお母様から家出の様子を伺った
島津母「力試しにって偏差値54の学校の問題をやらせたんです。そしたら半分も出来なくて...」
黒木「それは無茶な勉強法です」
島津母「えっ...?」
黒木「この時期どんなトップクラスの子でも偏差値54の過去問題をやって合格ラインを超えるのは難しい。返って自信を失わせ動揺させるだけです」
島津母「そんな...」
黒木「中学入試には正しい勉強法と目標校へ向けた戦術が必要なんです」
島津母「でも...主人は塾のカリキュラムがおかしい、私が悪いって...」
黒木「そうですか...」
その時、佐倉先生から着信があり島津さんと上杉さんの無事が伝えられた
黒木「見つかったそうです。今こちらへ向かっております」
島津母「あぁ...よかった...よかった...」
それを聞いて母親は泣き崩れた
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年11月28日 21時