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15話 -Ran Side- ページ16

久遠A


黒川イザナの実の妹


その容姿、戦闘スタイルはイザナそのものだった



耳につけている飾り


それはイザナの遺品


蘭「そのピアス……」

『イザナの遺品だよ』



そういって耳飾りを揺らすAは


イザナにしか見えなかった



Aはイザナが死んだあともイザナに心酔しきっていた


目を離すとどこかに行ってしまいそうで


寂しい目をすることがある




だから俺たちはAの手を引いた



竜「兄貴Aは?」

蘭「あぁ眠ってる」


梵天の本部に戻り


竜胆が心配そうに聞いてきた




イサナの死後ともに過ごして痛感した


Aの抱えている心の傷



不眠と拒食


どんなに食っても吐き出してしまう


眠れない


日に日に弱っていくAの姿は酷いものだった



今となってはようやく眠ることは出来るが

食事は苦手らしい


竜「一時期に比べればよくなったね」

蘭「そうだな」



Aは梵天のメンバーではない


それはマイキーが決めたことだった


もちろん異論はないが


三途はどうにもおきに召さないらしい


竜「兄貴あのヤク中どうする」

蘭「ガチでやり合えばAの方が強い

 それは三途もわかってるだろ」


マイキーに心酔する三途と

イザナに心酔するA



分かり合えるはずもなかった



蘭「今はゆっくりおやすみ」


そういってAの頭を優しく撫でた

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作者名:ぎゃん | 作成日時:2022年5月8日 13時

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