-Story13-sideセンラ- ページ14
まだ意識がある。
必死で呼びかけるけど返事はしない。
「頭うった？きつい？」
話しているうちにどんどん意識はなくなって力が抜けていった。
とりあえず運ぼう…
ベッドの上に運んで靴を脱がせた。
髪の毛を横にどけてあげようとして気づく。
めちゃくちゃ熱い。自分じゃなくて、いや自分も熱いけどそれよりAちゃんの体温がすごく暑いことに気づいた。
すぐに体温計を持ってきて…これ今起きて訴えられたりせんよな…
ここは勇気！！
コートを脱がせて体温計を挟む。
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ
「38.4…」無理させてたんや…
今日こんなしんどい中センラのために居酒屋にいたと思うと本当に申し訳ないと思った。
ごめんな…
とりあえずアイス枕など色々持ってきて看病。
たまに苦しそうに顔を歪ませる彼女を見てられなかった。
今だけ、手を握っていてもいいですか
今だけ…とAちゃんの手を握っていた。
聞きたいことも伝えたいこともたくさんある中で推しとファンという不安定な立場のせいで何もできないことをどれだけ恨んだだろうか。
今Aちゃんが本当に彼女になっていたとしたら無理やり電話をかけて居酒屋に呼んだり、ビクビクしながら体温計を挟むことはなかっただろうし、自分の思いをこんなにも抑えなくて済んだだろうし…。色々考えていると早くこの子を手に入れたいという気持ちが大きくなっていった。
いつのタイミングで思いを全部伝えるべきなんだろうか。起きてから？それとも彼女の誕生日？何かの記念日？それか彼女からの思いを全部伝えられる日？きっとそんな日は一日も来ないだろう。ならば自分から言うしかない。
いつか絶対言ってやる。
もうAちゃんをセンラから離れられないように繋がりを、何かのつながりを保っておこう。今はAちゃんが家にいることがつながり。後のことはおいておいて…これから先自分の思いを伝えるために何があってもAちゃんとのこの関係を保たせよう。
これは全部センラのわがままやけど、今までの生活大切な手紙一通で耐えていた代わりとしてほしい。
“辛いことも悲しいことも嬉しいことも楽しいこともあなたと一緒に支え合いたい”
そうやろ？Aちゃん
-Story14-side夢主-→←-Story12-sideセンラ-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1070人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
耳上出蛙(プロフ) - まだ途中までしか見ていないのですが、微妙にお互いの感情を理解しきれていなくて読んでてもどかしくなるような続きが気になるようなお話でとても凄いと思います。このままいっぱい読んできますね！ (2020年8月26日 1時) (
レス) id: e26948917f (このIDを非表示/違反報告)
ハル晴れ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！あんまり無理しないでくださいね。いつでも待ってます。自分のペースで更新頑張ってください！！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: d87eb6d55e (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 名前をとりかぶとにしてたの忘れてたらセンラさんが車の中でとりかぶと…いい名前やねって言ってて爆笑した。 (2020年3月4日 10時) (レス) id: 80f40766eb (このIDを非表示/違反報告)
だっち(プロフ) - 前作から流れてきました！今作もすごく面白くて、更新楽しみにしてます!! (2020年3月3日 22時) (携帯から) (レス) id: 7167dc6512 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - いつも楽しく読んでます！更新頑張ってください！(*^^*) (2020年3月3日 22時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れおなちゅ
| 作成日時：2020年2月29日 21時
