浦島坂田船でただただ妄想を膨らませるやつ【短編集】 (ページ28)

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後悔②【うらた】ページ28

「お前何考えてんの？」

『なにが？』

「坂田になんでハグさせようとしてんの」

『怖いから』

「彼氏が目の前にいて別の男にハグ求める彼女ってどうなの」

『うらたがいったんじゃんハグすればいいって』

「それでも俺に来ないのはおかしいだろって」

『さっきから何言ってるか全くわかんない。もういいよ怖さとかなくなった明日お風呂はいるもう寝るわ』

「おい！！待てよ！！」ガチャンッ

「はぁぁあぁあー…」

やってしまった。
まただ。前もやった。
私が悪いのに、うらたに言い返して怒らせてる。

うらたのため息が聞こえる。
もう私なんて嫌いになったかな。

やっぱりちゃんと謝ったほうがいいか、…な

「A」

寝ようと思って布団を整えているとうらたがはいってきた。

『…』

うまく言葉が出なかった。
大好きななのに。ごめんなさいって言いたいのに…

「ごめん」

うらたはベッドの端に座って話し始めた。

「坂田呼んだらA坂田ばっかと話して嫉妬して、俺のハグとかでもしたら向こうにマウント取れるかなって思って、発言したらAが向こうに行ったら嫉妬した。俺はそんな頼りないんだなって思った。仕事場も違うし、一緒にいる時間が俺より多いからもう嫌いになったかと思った。」

うらたが思ってたことを早口で言っていく。
きっとうらたのことだから恥ずかしいんだろうな

『ごめん。ちゃんとうらたの気持ち考えてなかった。ごめん。ごめん。…』

そういって後ろから抱きしめた。
うらたの腕に回した手をうらたは撫でて、そのまま繋いでくれた。

『大好きだよちゃんと。』

思いを告げて二人で抱きしめ合いながら寝た。
不安と怖さを乗り除きあうように。

【リク】