浦島坂田船でただただ妄想を膨らませるやつ【短編集】 (ページ26)

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壁ドン【センラ】ページ26

仲良くテレビを見ていると、話題になっていたのは【女性が憧れるシチュエーション】だった。

アナウンサー「一位は壁ドン！！」

「壁ドンってほんまに憧れなん？」

『んーわかんないけどたしかにキュンとはする〜』

ふと聞いてきた質問に一回学生のときにされたことがある経験を適当に答えてしまった。

「へーしてもらったことあるんや誰に？」

あ、やってしまった。

『いや、やってもらったとかそんなんじゃなくて…』

「やってもらったん？」

『だから…「どっちなん」…やられました』

「へえー知らんわ」

変なとこでヤキモチを妬いてしまったセンラくん。どうすれば機嫌が取れるか、空っぽの頭をフル回転させて考えた結果出た言葉、

『センラくんが上書きすればいいじゃんか！！』

は？？！！？！！

そんなことじゃない！！
それはもうセンラくんに言ってしまったらえっちしたいって言ってるようなもんじゃん！！

「え、じゃあやるで」

と言って私の腕を早々引っ張って壁によっていく。
普通の壁ドンは顔の横か上辺りに手が来るんだよね。たしかそう。

センラくんは普通のことなんてしない。
私の両腕を片手でもって私の頭の上に置いた。

これ身体的束縛だよね。

『ちょっとこれ壁ドンじゃないよ』

「壁ドンやで」

『恥ずかしいから戻して』

「それがいいやんか」

あーもうこの変態変態変態！！！！
そう思っているのも束の間。

センラくんの片方の手が空いている。
その片方で私の首筋をなぞってくる。

くすぐったくて身をよじる。
『くすぐったい』

そんな言葉も無視してセンラくんの人差し指は私の胸元にやってくる。

『…っ』

寒くて服も何枚着ていても感じるものは感じてしまうのだ。
でもそれは私には物足りない一瞬で、すぐに通り過ぎてしまった。

やったな、というふうに目があったセンラくんを睨みつける。

「なんやの、そんな物欲しそうな顔して。」

『そ、そんな顔してない！！』

「ほんまかわいいなぁ」

なんて言いながらもセンラくんの片手は私の腰にある。流石に理性がなくなってしまう。

『ベッドでやってよ』

あ、馬鹿言った。

「どうしたん今日はノリノリやな」
誰のせいだっつうの。

『早く…いこ…』

「ん」

それだけ言ってお姫様抱っこをして寝室へ連れて行かれた。
激しすぎて泣いた。

【リク】