【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

第43話 ストーカーXは誰か。 その11.拙劣 ページ45

ガンッ！！！！！！！！！！
と鈍い音が後ろから聞こえて安室が振り向くと、先程まではいなかったチンピラの仲間に流花が鈍器で殴られていた。倒れる前に彼女は担がれ、安室は助けに向かおうとするが近くにいた図体のでかい男に頭部を殴られ脳が揺れる。続けて顔面に拳が飛んできて咄嗟に顔を逸らしたが、拳が頬を掠めた。安室は男の鳩尾に素早く拳を入れる。再び後ろを向くと男は流花を担いだままゴミ箱等の置いてある物を利用して塀を越えた。慣れた動き、常套手段なのだろう。

安室(こいつらを制圧しないことには彼女を助けに行けないか。)

狭い路地で連中との距離も近く、塀を越えようとしたところで邪魔されて行けずじまいになるだろう。そう判断した安室は一気に畳み掛けた。すでに残り8人、すぐに方が付いた。最後の1人を倒し塀を越えると、流花を乗せた車が発進する瞬間だった。安室は急いで向かい遠ざかっていく車のナンバーと車種を確認した。警察に通報すると、塀の向こうに戻り壁に寄りかかって呻いているリーダー格の男に冷たい笑みで話しかける。

安室「彼女を連れ去ったのもこの手口も自発的なものではないですよね？周到に計算された動き、お見事でした。拙いあなた達が立てたとはとても考えにくい程にね。」

男はこめかみに青筋を浮かべる。安室は自身のスマホを操作してある写真を見せた。

安室「この人物の差し金ですか？」

「.....さぁな。」

安室「すぐに警察が来ます。話さないと罪状が増えるだけですよ。それくらい分かるでしょう？隠して何かメリットがあるっていうなら話は別でしょうけど。」

「チッ。.....んなもんねーよ。話せばいいんだろ、あんたの言う通り俺達はその写真の奴に高槻流花を拉致るように頼まれた。大金と引き換えにな。」

諦めような態度で開き直る男。安室は流花を連れ去った場所と写真の人物の情報等を知る限り聞き出し、警察が来る前にその場から離れた。









.....頭が痛い。意識がはっきりしてぱっと顔を上げると見知らぬ廃墟。そして見知った人物が目の前にいた。

流花「.....こんばんは、ストーカーさん。」

想像以上に無色な声が出る。今私は無表情だろう。

？？「僕はストーカーじゃないよ。君のナイトだ。」

流花「相変わらず幼稚園生も騙せないレベルで演技が下手だね、さくちゃんが大好きで快活な幼なじみ君と違って。その人、今はさくちゃんの家で一緒に夕飯食べてるはずだよ。」

？？「ッ！」

流花「ちゃんと練習しなきゃだめだよ。ねぇ、






━━━━━━━━━━━━━━━大橋海君？」

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