【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

第33話 ストーカーXは誰か。その1.幕開け ページ35

この世界にトリップして、安室さんに会ってから約2か月の時が過ぎた。安室さんの顔見知りになりたいとか言った矢先、会って初日に事件を起こしたという自分のポンコツ具合に頭痛がしたがそれからは特に何もなかった。

変化したことといえば私がポアロの常連客になったことかな。週に1、2回の頻度で来ている。安室さんに会えないこともあったが。彼とは友達と来る時は一言二言交わす程度だが1人で来た時はカウンターに座って世間話をしている。一時はどうなるかと思ってたけど私的に安室さんと私はちょっと仲のいい店員と客という関係で、顔見知りルートは順調だ。やらかしたことで思ったよりも仲良くなれたのは皮肉だが。この場合はもちろんいい意味で。
あと2つ目の変化。コナンと少年探偵団、蘭や園子と少し仲良くなった。ポアロで会う度に話しをしている。主要人物と関われるというのもあるけど、いきつけの店の常連さんと仲良くなれるというのは何とも嬉しいものだ。

そして今日は大学の友達の三橋咲良(みつはしさくら)ちゃんと大学終わりにポアロにお茶しに来ていた。嬉しいことに安室さんがいる。

咲良「流花ちゃん、安室さん今日もかっこいいね。」

流花「さくちゃんあのね、気持ちはすごーく分かるんだけど見つめ過ぎかな？」

咲良「だって安室さんほんっとかっこいいんだもん！色気あるよねー。あ、流花ちゃんこの前言った新作ドラマ見た？」

流花「見たよ、西森太一が主演のやつでしょ？」

咲良「西森君かっこよすぎてやばいよね！もう安室さんも西森君もチートレベルでかっこいい！ほんとイケメン万歳！だよ。」

言うまでもなくさくちゃんは典型的なイケメン好きだ。平等に異常なまでに本人好みの全てのイケメンを愛しているのだ。たまに若干引くけど安室さんに関しては共感しかない。むしろさくちゃんより異常だと自負してる。
そんなイケメン正義な彼女には、いわゆる両片想いの幼なじみがいる。お約束通り互いの想いに気付いていない。


会話しながら何気なく窓の外を見ると大学院でイケメンで誠実だと有名な先輩が数人の女と歩いていた。さくちゃんはあの先輩にもぞっこんだし見たら多分ショックだろうなぁ。どうしたものか。店内に視線を巡らすとテレビの画面に。

流花「さくちゃん見て見て！西森太一映ってる！」

思ったより上擦った声が出る。

咲良「ほんとだ！西森君かっこいい！！」

お願い早く通り過ぎて。祈る思いで見つめていると先輩は通り過ぎて行った。良かった━━━━━━━


と安堵したのもつかの間。それを吹き飛ばすものが私の視界に飛び込んだ。

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