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第17話 スカーレットの後日譚10 ページ19

安室「この行動の理由は田荷下さんがあなたに『次会ったら覚えてろ』と言ったことですよね?彼を切り裂き事件の犯人だと、人殺しだと思ったあなたはただの捨て台詞と捉えられなかった。かといって警察にメモ帳を出したところで証拠としては不十分でまともに取りあってもらえないかもしれない。だからあなたは自分で解決しようと.....正確には決定的な証拠を掴んで警察に出そうと思った。彼に危害を加えられる前に。尾行されたのはむしろ好都合だったでしょう?」

一寸狂わずその通りです。ここまで当てられたらいくら何でもびっくりですよ。でも何で分かったのなんて思わない。だって自明だもん。降谷零だから。それだけ。

流花「はい。でもこうなった今では流花が証拠を掴んだ意味、なくなっちゃいましたね。」

田荷下さんの自白を安室さん聞いてたもんね。こんなお粗末な事件だ、犯人が特定できれば警察が物的証拠を見つけるのなんて容易だろう。

安室「いえ意味なら.....」

田荷下「ハハハハハハハハハハハハ!!」

今まで黙っていた田荷下さんはいきなり笑い始めた。非常に申し訳ないが気味が悪い。やめてくんない気味が悪いから。

田荷下「証拠を掴んだ、だぁ!!?自白を聞いたってだけじゃ逮捕されねぇよ!メモ帳の内容だって犯人だと分かるようなこと書いてねぇからな!あと人殺しだったか!?おいブスただの憶測だって自分で言ってたよな、なぁ!!?」

流花「や、流花に暴露してそれを店員さんに聞かれた時点でアウト.....」

田荷下「ばぁぁか!だから証拠にはならねぇだろ!お前ら2人が口裏を合わせたとかいくらでも誤魔化しようがあるんだよ!!残念だったなブス!」

どんな理論だ。つっこむ気が起きない。開き直ったのかただのアホなのか。.....知らないどうでもいい。

安室「話しの続きですが」

安室さん華麗にスルー。

安室「あなたが危険を冒して証拠を掴んだ意味ならあるでしょう?今なら尚更...ね。」

安室さんは私の肩から手を離した。.....ほっとしたような名残惜しいような、複雑な気分。そして彼は私の胸ポケット────








────────から覗かせたスマホを指差した。.....あえて黙ってたなこの方。こうなるって確信してたから。イケメンだ、悔しい。
彼の促しに答え私は胸ポケットからスマホを取り出して、画面に表示されてる赤色の四角ボタンを押す。うん、上手くいった。そこには田荷下さんの姿が写っている。

私は田荷下さんに画面を向け、画面中央の再生マークを押した。

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未来ーミクー(プロフ) - 面白かったです!最初は「読みにくっ」と思いましたが内容は素晴らしかったです!!この調子で更新頑張って下さい。続き待ってます (2020年1月17日 16時) (レス) id: 6e3b9846a0 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬花恋(プロフ) - さちさん» めっちゃ嬉しい、読んでくださってありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです。更新なるべく早くできるように頑張ります! (2019年10月26日 21時) (レス) id: 8df8383c0e (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年10月26日 20時) (レス) id: 5f335610e5 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬花恋(プロフ) - まさるさん» ご指摘ありがとうございます<(_ _)>修正しました! (2019年8月20日 22時) (レス) id: 8df8383c0e (このIDを非表示/違反報告)
まさる - 毛利探偵事務所の住所は、東京都米花市米花町です。東都などという地名はありません。 (2019年8月20日 13時) (レス) id: 7e2c3c7e2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:一ノ瀬花恋 | 作成日時:2019年8月17日 5時

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