【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

第16話 スカーレットの後日譚9 ページ18

安室「次にどうしてという疑問ですが、」

安室さんは田荷下さんから私に再び目線を移す。

安室「あなたと連れの方がポアロを出て数十分後くらいに僕もバイトが終わって店を出たんです。駅に向かって歩いてたらあなたとその後ろをコソコソとついて行く彼を、田荷下さんを見かけました。店での腹いせでもするつもりかもしれないと思って止めようとついて行ったからです。」

流花「そう、だったんですね。」

バイトほっぽった可能性は.....ないか。モブだし。

安室「で、その直後にあなたがこの路地裏に入り込んで彼を呼んだ。誘い出すためにあえて尾行に気付かないふりをしたことと彼を連続切り裂き事件の犯人だと言い当てるのを見て思い出したんですよ。」

安室さんは自信に満ちた表情でわずかに片目を細める。最高です。

安室「あなたがポアロで彼が落としたメモ帳を見ていたことを。」

田荷下「なっ！！？おいブスお前見たのか俺のメモ帳を！？だから俺が犯人だって.....」

安室「ああ、やはりあのメモ帳はあなたのものだったんですね。実は誰が落としたか見ていなくて。彼女の言動や行動、様子からこの状況に繋がる理由として1番辻褄が合うと思っていたのですが外れなくてよかったです。」

よく言う、見る前から絶対全部分かってたくせに。白々しい笑みで話す安室さん.....かっこいい素敵。
田荷下さんは嵌められたことに苦虫を噛み潰したような表情をする。そんな田荷下さんを構うことなく安室さんは話しを続ける。

安室「あなたが拾って見たメモ帳が彼の物であなたの行動がメモ帳を見たためだと仮定して、何故警察に行かないのかと疑問に思いました。まして相手は切り裂き事件の犯人どころか人殺しかもしれないのにあまりにも危険な行為。彼の言ったように探偵や警察気取り.....ではないですよね？









────────そのメモ帳の内容は、持ち主が連続切り裂き事件の犯人だという決定的な証拠にはならないから。違いますか？」

この方をどなたと心得る。その能力の高さから原作者から作品屈指の有能な赤井さんより何でも上手くやると言われ(焦って敵わないと言われたが)その赤井さんからも太鼓判を押された、神レベルでかっこいいトリプルフェイスの安室透こと降谷零様であらせられるぞ。
そんな彼が名探偵コナンという作品でなんの変哲もない一般人で名前すら出てこないであろう私の、モブの考えやら行動を見抜くなんざ朝飯前、おちゃのこさいさいもいいとこだよ。

流花「.....店員さんの言う通りです。あはは、すごいですね」

ほんと、笑うしかない。

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