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『…優太くん、』
「…はい」
叱られた子供のように、正座をしながら目をギュッと瞑る優太くんは、両手の拳をグッと握っている。
そんな表情、させたくないのに。
『……ごめんなさい』
「え?…なんで、Aが謝るの?…俺がなんかしちゃったんでしょ?」
『…違うの、私が……嫉妬、しただけ』
「……嫉妬…?……いつ?」
キョトン、とする優太くんは、本当に自覚がないのだろう。
もしかしたらあれだけ酔っていたから、覚えていないのかも。
『同窓会に行ったとき、優太くんがお店から出てくるのが見えて』
「ん?……あ〜!Aのこと迎えに行こうとしてたんだっけ、俺」
『それで、和花ちゃんも出てきて』
「和花ちゃん…?……あぁ、うん、あの子ねっ。……それで?」
『優太くんと和花ちゃん、………くっついてた』
「くっついてた…?」
優太くんは眉間に皺を寄せている。
少し思い出したみたいで、戸惑うように瞳を動かした。
『…………あと、』
「……うん?」
上目遣いの優太くんに、決意した気持ちがだんだんと弱気になってしまう。
だけど、自分の気持ちをぶつけないと、ずっと後悔しそうだから。
『……優太くんと和花ちゃんが………キス、……してるように見えて…』
「えぇ!?」
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hinata(プロフ) - すかいさん» お読みいただきありがとうございます!岸くんのお世話係ですのほうでもコメントくださって、とても感激しております…! 更新は停滞しておりますが、他作品でも機会があればよろしくお願いいたします! (2020年3月14日 11時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
すかい - コメント失礼します!とても素敵な作品で、読んでいた幸せな気持ちになりました。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 2時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ぷーちゃんさん» はじめまして!うわぁありがとうございますっ!!読んでいただいてる人が情景を浮かべられるように書くのを心がけていたので、そう言っていただけると嬉しいです(T^T)最後までありがとうございました!! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 3e3d9afca9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - 初めまして、岸くんも廉くんもかっこよすぎて平野担なのに恋しそうでした‥笑 とても読みやすく背景が想像出来るような内容でとても楽しかったです!! (2019年8月21日 18時) (レス) id: f5805a4cc2 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます(T^T) 私の作品が好きだと言っていただけることが何より嬉しいです!!新作ができた時には、またぜひよろしくお願いします!! (2019年8月11日 0時) (レス) id: e06037eac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hinata | 作成日時:2019年4月22日 17時