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佳子の結婚式当日。
あまり着慣れないゲストドレスに身を包み、会場の門をくぐる。
自分で働いてる式場とはまた違ったつくりと雰囲気だから、細かいところにまで興味が湧いてしまう。
「A〜!」
『あ、翠!』
受付の近くにいた翠のところへ向かうと、隣には玄樹くんの姿。
『あれ、玄樹くん??なんでいるの?』
「新郎側の高校の後輩なんで招待されてて。俺もびっくりしました!!」
『そうだったんだ〜!世間狭いな〜!!』
同じ職場の人が3人も集まるなんてすごいな。
「あ、じゃあ俺行きますね!」
知り合いに呼ばれた玄樹くんはキラッキラの顔を私たちに向けて離れていった。
『かっこいいね、玄樹くん』
「ん??好きなの?」
『そうじゃなくてさ、アイドルみたいな』
あんな弟がほしかったって心から思う。それを翠に言うと、翠は小さくため息をついた。
「確かにそうだけど…もっとなんかないの??下心!!」
『下心って笑。なんでよ』
「あんたの恋愛話久しく聞いてないんだけど」
『え〜そんなこと言われたって…』
そんなんじゃいつまでも恋できないよ!なんて、グチグチ翠に説教されているうちに受付の順番が回ってきた。
名前を記帳し、ご祝儀を渡すと、席次表を受け取る。
それを開いて自分の名前を探した。
「Aの運命の相手いるかな〜」
隣にいる翠は開いた私の席次表を一緒に見ながら、自分の名前じゃないところを指でなぞる。
『ちょっと翠、見るとこおかしいか…ら…』
何気なく翠の指差した席を見て目に入ってきたのは、
“岸優太”の名前。
数週間前の出来事を思い出す。
私に連絡先を渡そうとしてきた彼と同じ名前。
自分が彼の名前を覚えていることにもびっくりしたけど、はっきりとクシャッと笑う顔まで思い出せる。
いやでも、同姓同名っていう可能性もある。
むしろその可能性のが高い。
そんな偶然があるはずがない。
そう思いながらも、目は彼の姿を探すように辺りを見回してしまう。
だけど、彼の姿はなかった。
「どうしたの?A」
『いや、別に何でもない!』
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hinata(プロフ) - みずきさん» 岸くんらしさを意識して書いていたので、そう言っていただけると、とっても嬉しい(>_<)!ありがとうございます!! (2019年4月14日 0時) (レス) id: e7607b97b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 岸くんが岸くんすぎて!!!好きです (2019年4月13日 23時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - Sさん» 私ももう少し続けたいなと思ってます!大好きなんて嬉しすぎます!!ありがとうございますっ(T-T) (2019年4月11日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - もうちょっとで終わってしまいますか?(;_;)このお話大好きなので寂しいです、、、。廉くんにも岸くんにも頑張って欲しいです。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ひかるさん» やっぱり(> <)!イケメンにそれやられたらやばいです!笑 (2019年4月10日 17時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hinata | 作成日時:2019年3月29日 20時