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恋愛ゲームのコマンドを選ぶみたいに
頭の中では２つの答えが行ったり来たり。
２年間もだらだらしてきたのに、
今更好きなんて簡単に言えるわけない。
たつが調子に乗るの、目に見えてるし…って、
誰かわたしに素直になる方法を教えてほしい。
「…どう思ってるもなにも、そういうのじゃないし」
「そういうの？」
「だから、私たちの関係って」
「んじゃあ、嫌い？俺のこと」
狡い顔がまたほんの少し、近づいて。
何度も掠めそうになっていた唇を一瞬だけ攫う。
これが今のわたしの、精一杯。
「…嫌いなら、こんなことしないよ」
「ふ、そうきますか」
「たつはどうなの」
「おれ？俺はねえ、もう言ったから」
「なにを？いつ？」
「ん、ふふ、まあ、ねえ」
辰哉の手がするりと頬を撫でて、
耳朶を優しくなぞり、そのままわたしの髪を梳く。
後頭部まで伸びた手は、首元まで降りて。
スローモーションのように引き寄せられて、
ゆっくり唇が重なる。
「んん、」
「…もうちょい、」
苦しくなって逃げようとしても
一度絡まったものはなかなか離してくれない。
長いキスの最後に見えた瞳は
愛おしい誰かを見つめるみたいに甘くて優しくて。
「嫌いなら、こんなことしませんって」
「…狡い」
「それはお互いさまでしょ」
即ゲームオーバーにならない方法も
なるべくダメージを受けないやり方も、
いろんな経験を積んで身につけてきた。
だけど。
どちらかが終わらせようとすれば終わる関係は
少しの勇気で先に進むこともできるってこと、
今のわたしたちにはまだ知る由もない。
「ね、これどーしてくれんのよ」
「…なんでこんなに硬くなってるの」
「まあ、そりゃあ好きな子とチュウしたら、ねえ」
「……へ、なに？今たつ、」
耳を掠めた春風のような言葉。
もう一度追いかけようとしたけれど
掬い取られた唇はすでに彼のもの。
まあちゃんと言うから、そのうちね、と呟きながら
身体をなぞっていく指先は確かに熱を帯びていて。
帰らないで待っていてくれたこと。
ピンク色に染まっている彼の耳。
少しは期待していいのかなって思いながら
降ってくるキスに身を委ねた。
「お腹すいた。お味噌汁のむ」
「…え、今?」
「二日酔いの特効薬」
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藤野(プロフ) - エリさん» エリさま、最後まで読んでいただきありがとうございます…！そして嬉しいお言葉、恐縮です（ ; ; ）♡次は白さんのお話を書きたいと思っておりますので、ぜひぜひ読んでいただければ嬉しいです♡これからもよろしくお願いいたします！ (9月9日 23時) (
レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
エリ(プロフ) - おつかれさまでした！本当に、素敵すぎる作品でした♡きっとこれからも何回も読み返してしまうと思います。今回のラウちゃんが可愛かったので、年上のお姉さまに必死なラウちゃん見たいです…(/ω＼*)これからも応援してます♡ (9月2日 22時) (レス) @page48 id: 75cad7619e (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - ひなこさん» ひなこさまありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…（ ; ; ）少しでもドキドキしていただけていたら幸いです…！次の作品も楽しんでいただけるように頑張ります！♡ (8月25日 23時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
ひなこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！リアコふっかのかっこいい部分とふわふわな部分具合が丁度良くて、主人公もとても可愛かったです♡何気ない日常でのプロポーズも本当に素敵でした！次回の作品も楽しみにしてます♩ (8月24日 23時) (レス) @page48 id: 3d8e593499 (このIDを非表示/違反報告)
藤野(プロフ) - lncjさん» いつもコメント嬉しいです（ ; ; ）♡ありがとうございます！完結までお待たせしてしまったのに、最後まで読んでいただき本当に感謝です…。次の作品も、また読んでいただけたらとってもとっても嬉しいです（ ; ; ） (8月23日 13時) (レス) id: 598697b442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤野
| 作成日時：2022年3月4日 17時
